新型コロナのあまり知られていない症状、舌の上や口の中を要チェック(英疫学者)

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新型コロナのあまり知られていない症状、舌の上や口の中を要チェック(英疫学者)
新型コロナのあまり知られていない症状、舌の上や口の中を要チェック(英疫学者)

新型コロナのあまり知られていない症状は舌や口の中に / Pixabay

 少しずつ明らかになりつつある新型コロナウイルスだが、まだ完全にわかったわけではない。その症状に関しても人によって様々だ。

 新型コロナの典型的な症状は、「発熱、咳、息切れ、だるさ、痰、筋肉痛、嗅覚・味覚障害(新型コロナの症状、経過、重症化のリスクと受診の目安より)」などがあげられるが、他にも喉頭痛、腹痛、吐き気、下痢を経験する人もいる。発熱がない人もいるので、熱がないから大丈夫なんてことはないのがコロナの特徴だ。

 そしてこれらの他にも、独特な症状があるようだ。

 英キングス・カレッジ・ロンドンの疫学者ティム・スペクター教授は、自身のTwitterで「新型コロナ舌(COVID tongue)」というあまり知られていない症状を紹介している。
・舌に異常が現れる「コロナ舌」

 スペクター教授は今月14日、Twitterに異常な白いまだらで覆われている舌の写真を投稿し、このように呼びかけた。

新型コロナに感染した5人に1人に、あまり知られていない症状が現れることを確認しています。

これはイングランド公衆衛生サービスにリスト化されていない症状ですが、舌に異常が現れたり口内炎になった人の数が増えています。こういった奇妙な症状が現れた場合、軽い頭痛や疲労感がある場合には自宅待機しましょう!

 この症状は、英米の保健当局や世界保健機関が公開している症状リストには今のところ記載されていないそうだが、新型コロナに感染したことを示す兆候の可能性があるという。


・舌や口内の症状は昨年から指摘されていた

 スペクター教授は、新型コロナ感染の自己診断アプリを開発したことで知られる人物だ。このアプリは世界450万人以上のデータを利用しており、現在行われているものとしては世界最大級の新型コロナ研究の一環として運用されている。

 ちなみに舌や口内の症状は、昨年の時点ですでに学術誌によって指摘されていたとのこと。

 たとえば20年6月の研究において、口内潰瘍を発症した患者3名が紹介され、新型コロナ感染症による可能性が高いと述べられている。

 そのほかにもスペインで、皮膚の発疹や口内に赤い点々のような発疹が確認され、やはり新型コロナによるものと結論づけた報告もある。


・口の中の異常=コロナではないが、参考にはなる

 新型コロナと口腔内の関係性はまだ完全にはわかっていないし、症状も人によって様々なので一概には言えないが、わかっていることは、現時点ではイギリスの感染者の5人に1人が口の中に異変が生じており、コロナ舌や口内炎といった症状があったという事実だ。

 口の中の異変は他の病気が原因の場合もあるので、それがコロナによるものなのかどうかは検査をしてみないとわからない。

 また、日本の感染者にこのケースが当てはまるかどうかは不明だが、コロナの感染が疑われる場合には口の中をチェックしてもいいかもしれない。

 2021年1月現在、コロナに関する詳しい情報は感染症専門医の忽那賢志さんがまとめているので、そちらも合わせてチェックしておこう。

・新型コロナの症状、経過、重症化のリスクと受診の目安(2021年1月)

References:COVID Tongue: Professor Highlights A Little-Known Symptom Of Coronavirus | IFLScience/ written by hiroching / edited by parumo
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