銀杏BOYZ・峯田和伸、故郷への愛を語る「山形弁をそのまま出す。それがかっこいいし、面白い」 (2/2ページ)
だから、東京に対して“ナニクソ”っていう気持ちはなかったし、いまだに東京でも“山形のまま”でいられている。友達がいなかったら、こうはなってなかったでしょうね。
今回出演した『越年 Lovers』という映画は、故郷の山形が舞台です。いつも俳優の仕事をいただくときって、セリフは標準語じゃないですか。僕は、ふだんから山形弁なので、どうしても一度頭の中で翻訳する作業が必要になるんです。今回は山形弁で演じることができたので、とても楽でした。やっぱり、「そんなんじゃないんだよ!」って言うより、「ほだな、んねず!」って言うほうが気持ちも乗りますよね(笑)。
わがままを通してしまった僕にとって、山形はなかなか簡単には帰れない場所なんですが、先日、この映画のプロモーションで山形に帰って、久しぶりに実家に泊まりました。
近所に小さい川があるんですけど、枯れ草みたいなのがいっぱい生えているその河原が、昔から大好きだったんですよ。
夜中にふと思い立って、懐中電灯を持って歩いて行ってみました。真っ暗な闇の中に川の音だけが聞こえてきて、川の匂いも、中学のときにヘッドホンして河原でビートルズを聴いていたときとまったく変わっていない。
東京に来てもうすぐ25年になりますけど、いまだにビートルズを聴くと、その川の匂いがしてきます。僕にとっては、ビートルズはリバプールでもなんでもなくて、地元の川の匂いなんですよね。
峯田和伸(みねた・かずのぶ)
1977年生まれ。山形県出身。1999年、ロックバンド『GOING STEADY』のボーカル・ギターとしてデビュー。2003年に解散した後、『銀杏BOYZ』を結成。これまで6枚のアルバムをリリース。フジロックフェスティバルなどの大型フェスに出演するなど、カリスマ的な人気を誇る。また、俳優としてもテレビや映画などで活躍。代表作として映画『アイデン&ティティ』『色即ぜねれいしょん』、ドラマ『奇跡の人』『ひよっこ』などがある。