一度はテレビから姿を消しかけた男が、復活の時を迎えている。とんねるずの石橋貴明（５９）だ。

「タカさんは、一時代を築いた『とんねるずのみなさんのおかげでした』（フジテレビ系）が、１８年に終了。これについて石橋自身が、のちのインタビューで“とんねるずは死にました”“テレビから戦力外通告を受けた”としていました。しかし、懇意のディレクター・マッコイ斉藤氏と２人で２０年６月からスタートしたＹｏｕＴｕｂｅチャンネル『貴ちゃんねるず』が大成功。もはや第二の黄金期と呼ぶべき活躍をしています」（女性誌記者）

　１月３１日には『情熱大陸』（ＴＢＳ系）に出演。『情熱大陸』公式ＹｏｕＴｕｂｅチャンネルは２２日に『１月３１日放送】石橋貴明の未公開映像を先行配信！エンディングこうなるはず？！』という動画を投稿している。

「石橋はこうしてまたステージに向かっていったーー。彼の行く先には、いつも笑いがあったーー。石橋貴明５９歳。挑戦はまだまだ続くーー」

　と、石橋が番組ナレーターの窪田等（６９）の声真似で、エンディングを予想する姿を先行公開していた。

■本物の『情熱大陸』に出ることができた

「昨年１０月２２日のタカさん誕生日を記念したＹｏｕＴｕｂｅ生配信企画『石橋貴明５０代最後の誕生祭 生でダラダラいかせて！！生配信ＳＰ』の際に、タカさんが“今日から情熱大陸のカメラが入ってる”と言い出して、周囲が“ウソですよ！”“『笑熱大陸』でしょ！”としている場面がありました。

　もしかしたらあの場面に本当にスタッフがいたのかもしれませんね（笑）。ちなみに『笑熱大陸』は、『みなさんのおかげでした』で放送されたパロディ企画です」（前出の女性誌記者）

『笑熱大陸』は０８年に放送された企画で、ナレーションも本家の窪田を起用し、演出も完全に『情熱大陸』をコピーした番組内のコント。「『食わず嫌い王』の日はマラソンでフジテレビに出社する石橋」「木梨憲武はカーレ―サーの父とレースクイーンの母の間に生まれたが、５歳のときに親が事故死して放浪の旅に出ていたところを、現在の父に拾われた」などなど、デタラメや露骨なヤラセを連発し、それが視聴者の笑いを誘った。

「ちなみに、制作のキッカケは“木梨が『情熱大陸』に出たいとＴＢＳにオファーしたのに断られたから”だと、番組内で木梨が明かしています。今回の『情熱大陸』は石橋貴明個人に密着した内容なので、木梨はちょっと不満かもしれませんね（笑）」（前同）

■音楽番組にも呼ばれたり、ネット記事は爆読まれ

　ＹｏｕＴｕｂｅを始めてからの石橋は、まさに絶好調。チャンネル登録者は１月２９日現在で１４９万人。マッコイ氏と結成したユニットＫｕ－Ｗａ　ｄｅ　ＭＯＭＰＥ（くわとモンペ）の楽曲『Ｓｔｒａｎｇｅｒ　ｔｏ　ｔｈｅ　ｃｉｔｙ』はオリコンミュージックストアの「総合シングルダウンロードランキング」最高1位を記録する大ヒットとなった。

　１１月１日に、草なぎ剛、稲垣吾郎、香取慎吾の『新しい地図』と共演し、生配信で行われた“ななにー”こと『７．２新しい別の窓』（ＡＢＥＭＡ）や、１２月９日の『ＦＮＳ歌謡祭』（フジテレビ系）などでも同曲は披露されている。

「２０年９月には、石橋貴明が登場したＹａｈｏｏ！のインタビュー企画『ＲＥＤ　Ｃｈａｉｒ』が５００万ビューを記録。大いに注目されているのが分かります。私生活の面では、１月１５日に『ＮＥＷＳポストセブン』が、タカさんの妻の鈴木保奈美（５４）が３億円相当の“別宅”マンションを購入したと報じたことから“実はすでに離婚しているのでは”という報道もありますが、仕事の面では不安はないのではないでしょうか」（専門誌記者）

■新たな石橋を見せた

　バラエティ黄金期にはカメラの前で暴れ回り、『貴ちゃんねるず』でもやりたい放題に見える石橋だが、実際のところは違うという。

「むしろ、根の真面目さや実直さ、優しさが、ＹｏｕＴｕｂｅではテレビより顕著に見え隠れしていて、それが若い層にも人気に繋がっているのではないでしょうか。代表的な例が、１６年に覚せい剤取締法違反で逮捕され、２０年に執行猶予が明けた元プロ野球選手の清原和博（５３）とのコラボ。とんねるずと清原は、かつて『みなさんのおかげでした』で共演していました。さらに、コロナ禍に苦しむ飲食店を訪ねる『東京アラートラン』の企画も、石橋さんの人柄が透けて見えます」（前出の女性誌記者）

　清原とは『貴ちゃんねるず』で２０年７月２３日から２５日にかけて３日連続スペシャルで対談の動画を公開し、１２月２６日には清原が開設した『清ちゃんスポーツ』にも出演している。

「『貴ちゃんねるず』では、清原に対して、一度好きになった人がたとえ人を殺したとしても“最後まで応援してあげなきゃいけない”と真摯に語る石橋の姿が反響を呼んだほか、２０年７月７日、１４日には『石橋、薪を焚べる』（フジテレビ系）で逮捕時の話や、薬物使用の後悔などを真剣に聞いていましたね」（前同）

■トークを掘り下げるのがうまい石橋

　そして、アラートラン。１１月１９日に投稿された『もう限界です。貴さん助けて！　亀戸で家族経営で踏張る崖っぷち居酒屋　第５回「東京アラートラン」』は特に人気が高く、３３９万再生を記録している。

「この回は、企画に応募した娘さん以外はタカさんが来ることは知らせず、完全サプライズ。タカさんが店内に突入すると、スタッフは“ウソだよ!?”“うわああ!?”と大パニックに。依頼者の父であるオーナーは、喜びのあまり号泣していました。さらにわさび飯と大山鶏もも燻焼きを気に入ったタカさんが” ううん、いいね。これすごい！“” 鶏丼にしたい！“と絶賛し、またも涙を流して喜んだ姿が話題になったんですよ」（制作会社関係者）

　思えば、『薪をくべる』でも、石橋は出しゃばり過ぎることなく、相手の発言を受け止めて、少しずつ本音を引き出していた。５月１９日にナインティナインの岡村隆史（５０）が出演した際も、１０年に精神的な問題から長期休業したことについて「自分のできることとできないことがわかった」「あれ（病気）がなかったら、いまもピリピリしたままだった」「誰かに頼ることや、力を抜くことを覚えた」

　と、休養を経て、価値観が変わった、という話を岡村から引き出していた。

「意外と、お昼や朝の時間帯でのホストやＭＣも、タカさんはイケるかもしれません。『徹子の部屋』（テレビ朝日系）も、“破天荒でマイペースに見えて、肝心な部分がしっかりしている徹子さんに翻弄されながらも、気付けばゲストがいろいろな一面を見せる”というものですよね。『タカさんの部屋』っていう可能性もあるかもしれませんね（笑）」（前同）

　石橋が再びテレビを制する日も、そう遠くないーー？