儀同三司母が抱えた夫への不安…最高に愛されてる幸せなこの瞬間に死んでしまえたら! (1/3ページ)
前回は藤原道雅の悲恋を紹介したが、
平安の没落貴族と皇女の悲恋。身分の違いが生んだ許されざる恋の結末少し気分が暗くなってしまったので、今回は多幸感溢れる恋の和歌とその作者のエピソードを書きたい。
忘れじの 行末までは かたければ 今日を限りの 命ともがな
「“一生君だけを愛してるよ”と貴方は言うけれど、そんなことは難しいだろうから
最高に愛されてる今日死んでしまえたらいいのに」
今回の主人公はこの情熱的な和歌を詠んだ高階貴子。後に藤原道雅の祖母になる女性だ。
学者の家系に生まれた才媛 高階貴子
『儀同三司母 – 近世の百人一首かるた』(Wikipediaより)
貴子は長屋王の血を引く高階家に生まれた。父は教育機関の長官を務めた学者で、非常に学識の高い人物だったという。
そんな父のもとに生まれた貴子も和歌と漢詩に秀でた才媛だった。その学才が認められ内侍として円融朝に出仕。
