アイドルで坂道オタ！　前田美里の「坂道が好きだ！」　第６４回

近年、さらに加熱する坂道シリーズ。その人気は多種多様のファンを生み、ついには同じアイドルながらにアイドルを推すという熱烈な「坂」ファンが現れた。それが坂道オタ界隈でもガチ勢と認められるグラビアアイドル前田美里だ。彼女とともに坂道の魅力に触れていきたい。

■改名後に知った欅坂４６の新事実

ーー以前、欅坂４６のドキュメンタリー映画『僕たちの嘘と真実　Ｄｏｃｕｍｅｎｔａｒｙ　ｏｆ　欅坂４６』について話しましたけど、先日発売されたＢｌｕ―ｒａｙ＆ＤＶＤも観たそうですね。どうでした？

「2.3BD&DVD発売『僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46』 特典ダイジェスト」
https://www.youtube.com/watch?v=TJapt3yvH_g

　スゴかったですホントに。私はブルーレイの「コンプリートＢＯＸ」っていうのを買ったんですけど、ディスクが４枚あって、１枚目が本編、２枚目がメンバーインタビューのロングバージョン、３枚目がライブ映像のフルバージョン、４枚目がＯＵＴＴＡＫＥ（アウトテイク）っていう本編には入らなかった映像がバーッて入ってて、めっちゃてんこ盛りでした（笑）。

ーー全部観たんですか？

一応そうですね。ＯＵＴＴＡＫＥとライブは全部観て、各メンバーのインタビューはとりあえず重要そうな人のやつから観ました。

ーーそのなかで誰のインタビューが印象に残りましたか？

やっぱりゆっかー（菅井友香）とか中心メンバーの子たちは結構長めに収録されてたんですけど、私が一番印象に残っているのは石森虹花ちゃんでした。いつも振り入れをするときにＴＡＫＡＨＩＲＯ先生が海外の童話とか振り付けの題材になるものを用意していて、その画像とかを見せながら曲のイメージをメンバーに話すっていう話をしてたんですよ。

　そのとき例にしていたのが『キミガイナイ』で、あの曲も死んじゃった動物を他の動物たちが供養して運ぶ童話を題材にしていて……だから渡辺梨加ちゃんが運ばれてるって言ってたんですよ。それを知ってから歌詞とか世界観の捉え方がちょっと変わりましたね。

ーーそんないままで知らなかったことも入っているんですね。

　そうなんですよ、結構大事なことを虹花が言ってて（笑）。あんまりそういう内部の話ってあんまり外に出てなかったじゃないですか？　だから「そうだったんだ～！」ってちょっと鳥肌立ちましたね。

　あと守屋茜ちゃんが改名発表をしたあとに追加インタビューを受けてて、そのとき『不協和音』の衣装を着ていたんですけど、実は衣装が２種類あるっていう話をしていて。見た目は一緒なんですけど、ライブとかでパフォーマンスするときは若干通気性が良いやつを着てるらしいんですよ。それに私全然気付かなかったので、そこも新たな発見でしたね。

ーーそこに差があったんですね。

　だから今回のインタビューで新たに知れたことが結構あって、「コレ本編に入れてよ」みたいな、買った人しか分からない新事実が結構いっぱいありましたね（笑）。

　あとＯＵＴＴＡＫＥでも『１０月のプールに飛び込んだ』のＭＶ撮影のメイキング映像があったり、ライブの裏で実はこんな辛い思いをしてたんだっていう、まだ世に出てなかった映像がいっぱいあって。「欅共和国２０１９」とか最後の紅白のときのてち（平手友梨奈）がホントはこんな状態だったとか。

　紅白のときも直前まで出られるか分からない状態で、ホントに１人で立ってられないくらいフラフラだったんですよ。だけど本番をああやってやり切って、終わったあとメンバーひとりひとりと抱き合うシーンもあったりして……。

ーー極限の状態だったのは東京ドームのときだけじゃなかったということですね。

　そうですね。最後の１年くらいはずっと精神的なものが本人にあったんだろうなと思いました。あとは本編でも描かれてましたけど、みんな代理でセンターを経験したことで「やっとてちの気持ちが分かった」っていう話をしていたり、明るい曲から暗い曲になるときのテンションの持っていき方がすごい難しいって話していたメンバーも多くて。

　そういうのを知ったことで、欅に関して今まで思ってたこととか価値観がさらに変わりました。それを踏まえた上で改めて欅坂の歌詞を見たり曲を聴いたりすると、また全然違いますね。改名はしたけど、あの作品をトータルで観たことで、これから欅坂の世界にまたどっぷりとハマれるんじゃないかなって。最後の最後にスゴイものを出してきたなって思いましたね。

■バラエティ番組で見せる「キャロてち」な姿

ーー平手さんといえば最近よくバラエティ番組に出ています。

　楽しそうですよね～、ちょっと初期の頃のてちに戻ったなって感じがします。多分もともとはああいう性格だったんでしょうけど、やっぱり曲とか何かしらの作品をやるってなるとそっちにのめり込んじゃうから……、難しいんでしょうねきっと。

ーー『しゃべくり００７』（日本テレビ系）では即興でミニコントをやってたりしてましたね。

　私も観ました！　でも欅坂の初期のときってああいう感じだったし、芸人さん大好きみたいに言ってたじゃないですか？　今は何にも縛られてない状況だと思うから、自分らしく楽しくやってるな～っていうイメージですね。ここにきて「キャロてち」がめっちゃ出てるなって思いました（笑）。

ーー今のような平手さんの“年相応”な姿が色んなところで見られるといいですね。

　そうですね、最近はそういう“年相応”を感じられるから嬉しいです。最近はまた長濱ねるちゃんもいろんな番組に出たりしてるから、卒業した２人が共演してるところもいつか見てみたいですね！

（取材・文＝鎌形剛）