「歳をとればとるほど神経細胞は減っていく」は本当?脳研究者が教える人の成長の真実 (1/2ページ)

新刊JP

「歳をとればとるほど神経細胞は減っていく」は本当?脳研究者が教える人の成長の真実(*画像はイメージです)
「歳をとればとるほど神経細胞は減っていく」は本当?脳研究者が教える人の成長の真実(*画像はイメージです)

人は誰でも自分の知識や経験、専門性を後進に伝えたくなるもの。研究者であれば、子育てに自分の専門分野を生かしてみたいと思うかもしれない。

たとえば脳研究者が脳科学の視点から、自身の子育てを考えていくとどうなるのか。もちろん、研究と実際の子育てでは勝手が違うことも多々あるはずだし、研究通りにいくこともある。そんな脳研究者による子育て奮闘記が『パパは脳研究者〜子どもを育てる脳科学〜』(池谷裕二著、扶桑社刊)である。

■「歳をとればとるほど神経細胞は減っていく」は本当?脳科学者が教える人の成長の真実

本書は、脳研究者の池谷裕二氏が、娘の4歳までの成長を脳の発達と機能の原理から分析し、子育てのコツとして紹介する。月刊紙「クーヨン」で毎月綴ってきた娘の成長期「研究者パパの悩める子育て」をもとに、大幅に加筆変更したものだ。

幼い頃の性格はいつになっても変わらない、という意味の「三つ子の魂百まで」ということわざは、脳科学的にもある程度正しいという。脳の神経細胞の数は生まれた瞬間が一番多く、あとは減っていく。そして、3歳になるまでに約70%の神経細胞が排除される。生き残る神経細胞は30%ほどで、3歳までに残った神経細胞を一生使うことになる。よく「歳をとればとるほど神経細胞は減っていく」と言われるが、これはまちがい。神経細胞が減るのは3歳までだという。

赤ちゃんは、生まれた環境に順応していくために、どの神経細胞が必要かわからない。だから、無用なほどに過剰な神経細胞を持って生まれてくる。そして、3歳頃までに、神経回路の基礎を作り、必要がないものを捨てていく。

これはあくまで神経細胞の数が減るだけで、能力が落ちるわけではない。それまでに習得できないことがあったとしても、必要なときに残った神経細胞が活躍してくれる。ただし、母国語や絶対音感など、一部の能力は大人になってからでは補いにくいものもある。

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