清少納言も愛読?幻の平安文学『梅壺の大将』について考察してみた (2/3ページ)
そこで今回は、幻の平安文学『梅壺の大将』について考察した限りを紹介したいと思います。
ゴシップネタ?それともヒーロー物語?まずは『梅壺の大将』について、作者はもちろん成立年代も不明、鎌倉時代の文芸評論書『無名草子(むみょうぞうし)』や同時代の文学和歌集『風葉和歌集(ふうようわかしゅう)』にも一切言及がないことから、そのストーリーも不明です。
まったく取りつくしまもありませんが、唯一にして最大のヒントはタイトル通り『梅壺の大将』。ほぼ間違いなく主人公の名称(※)でしょう。
(※)コミック『AKIRA』のように、タイトル人物があまり登場しないパターンも考えられますが。
梅壺とは凝花舎(ぎょうかしゃ。御所の北西に位置する女御らの住まい)の別名で、大将とは文字通りの武官、とは言っても御所に出入り(関係)できるくらいですから、身分の低い武士ではなく、やんごとなき貴族と考えられます。