ビートたけしの名言集「カンペを読みながらの芝居、そして漫才」 (1/2ページ)
「おかしいな? 俺、いつからカンペでやるようになったんだ? 昔はちゃんと覚えてやってたんだけどな」
つい先日、殿と雑談をしていると、なぜか“最近は映画やドラマで芝居をする時、オイラはカンペを多用する”といった、みずからの告白があり、その後、殿はまるで他人ごとのように、冒頭の言葉をつぶやいたのです。ちなみに「カンペ」とは、役者さんがセリフを覚えられない時に作成するカンニングペーパーのこと。
で、そんな殿のつぶやきに対し「僕が殿の付き人で参加した『血と骨』(04年)や『鬼畜』(02年)、『兄弟』(99年)なんかでは、セリフもたくさんありましたけど、殿は普通に覚えてやってましたよ」と擁護的発言を入れると、殿は間髪入れず、
「そうだよな! 俺も昔はちゃんと覚えてやってたよな!」
と、いたく同調したのでした。
これはわたくしの勝手な憶測ですが、殿がカンペを多用しだした作品は、ハリウッド映画「ゴースト・イン・ザ・シェル」(17年)に参加したあたりからであり、この時、殿は「主演のスカーレット・ヨハンソンが、俺のカンペを持ってくれていた」と、舞台あいさつの場で撮影秘話を語っていました。
ちなみに、この時の舞台あいさつでは「こんにちは。渡辺謙です」と、まずは“国際派俳優名前ボケ”をしっかり入れてからしゃべり出していました。
で、殿とカンペといえば、以前、某プロデューサーから聞いた、あるエピソードが、わたくし的にはすぐ思い浮かびます。
それは80年代初頭、一大ブームを巻き起こしたネタ番組「THE MANZAI」の中で、当時、恐ろしく多忙だった殿はネタを覚えている時間がなく、苦肉の策として、本番でADにカンペを持たせて、それを見ながら漫才をやったといったものです。
初めてこの話を聞いた時、正直、〈とんでもなく速いあの漫才スタイルで、カンペを読みながらやるなんて、本当にできるのか?〉と、とても信じられず、殿に確認したのですが、
「そうだよ。あの時は本番ギリギリまでネタ考えててよ。