毎日同じ時間にサンドウィッチ屋に餌をもらいに来る野良犬。地域住民が協力しあってお世話(アメリカ)
犬が通うサンドウィッチ屋 image credit:@kxnuko/TikTok
地域ぐるみで野良猫や野良犬のお世話をする地域住民たちがいる。アメリカのニューメキシコ州でも、ある野良犬に対して地域ぐるみのケアが行われているようだ。
1匹のメスの野良犬は、ここ1年ほど毎日同じサンドウィッチチェーン店にやって来ては、ドアの前で餌を貰うまで辛抱強く待っているという。
その様子がひとりの店員男性によって動画に収められ、TikTokに投稿されるとたちまち拡散した。
・毎日店のドアの前で待つ野良犬
TikTokユーザーKxnukoさんは、自身が勤務するサンドウィッチチェーン店SUBWAY(サブウェイ)に1年間毎日通い続ける1匹のメス犬の姿を投稿した。
Subway Sally
Kxnukoさんは、その犬を「サブウェイ・サリー」と名付け、夕方やって来るサリーに無料でスペシャルミールを提供している。
サリーは、今やすっかり餌を貰うことに慣れ、ドアの前までやってくると、じっと座って店の中を見つめ、Kxnukoさんが食べ物をくれるのを待っているという。差し出された食べ物を怖がることなく受け取り、懸命に貪るサリー。
Kxnukoさんいわく、彼が店で働き始めた頃サリーは4匹の子供を産んだそうだ。野良犬のサリーが、毎日どこを寝床にしているのかKxnukoさんは知らない。
しかし、同じ時間にやってくるサリーには、きっと馴染んだ居場所がどこかにあり、きっと子犬もそこにいるのではないかとKxnukoさんは推測している。
・サリーは地域住民たちにケアされていた
TikTokの動画が拡散すると、中には「野良犬にしては毛並みが綺麗すぎるから、きっと飼い主がいて、こっそりおやつを貰いに外に出ているのでは」という声もあがった。
確かに、飼い犬の知らない間にマクドナルドに出向き、客に食べ物をねだっていた犬も存在する。が、サリーは野良犬で、地域住民たちがお世話し合っているとKxnukoさんは言う。
サリーの毛並みがいいのは、近所の花屋の経営者女性が時々サリーを洗ってあげているからなんだ。
実は、過去にはサリーを保護しようとする人たちもいた。しかし、どれだけ試みても、サリーはそれを拒否するかのように嫌がり、再びKxnukoさんの働く店にやって来るのだという。
事実、地元のシェルター(動物保護施設)は、保護した動物を安楽死させる確率が高い「high kill rate」の施設で、Kxnukoさんは施設へ連れて行ったサリーに安楽死のリスクが高まることを望んでいない。
自宅では猫を5匹飼っているため、サリーを引き取ってやれないというKxnukoさん。だからこそ、同僚や地元住民らと協力し合ってサリーの世話を続けているのだそうだ。
この地域には、他にも助けを必要としている野良猫や野良犬はいますが、サリーが必要とする限り、僕たちは世話をし続けていきます。だって、サリーは地域メンバーの一員だから。
Video of New Mexico dog 'Subway Sally' goes viral
・アメリカでは80%の犬猫が健康な状態で安楽死に
野良犬や野良猫が地域ぐるみでケアされ世話されることは、保護されることよりも時に犬猫たちにとって幸せなのだ。
動物愛護協会の統計によると、毎年600~800万匹の犬猫がアメリカ国内のあらゆるシェルターへと持ちこまれるという。
シェルターで安楽死させられる平均300万匹の犬猫のうち、約240万匹(80%)は、健康かつ病気を抱えていても治療可能な犬猫たちばかりだそうだ。
サリーの場合も、地域住民らのやさしさに包まれて、野良犬でいることの方が幸せに感じているのかもしれない。
ちなみにKxnukoさんいわく、餌をやる時間がごくたまに遅れてしまった時には、ちゃっかり犬サリーは通りを隔てたTaco Bellに出向いて、もれなく餌をもらっているということだ。
written by Scarlet / edited by parumo