秋元康に直談判でチーム公演を実現!SKE48“グループの支柱”だった高柳明音が卒業コンサートを開催

4月10日に卒業コンサートを行うSKE48の高柳明音。本稿では卒業を機に、改めて彼女が残してきた功績を振り返っていくこととする。
高柳は、2009年にSKE48の2期生として加入。「ちゅり」の愛称で親しまれた。2ndシングル『青空片想い』で選抜メンバーに選ばれると、26thシングル『ソーユートコあるよね?』まで全てのシングルで選抜入り。チームKIIの楽曲『愛の数』や『2人だけのパレード』ではセンターも務め、2020年には自身の卒業を彩るソロ曲『青春の宝石』も発表した。
AKB48の26thシングル『真夏のSounds good !』ではAKB48の楽曲でも初めて選抜メンバーに選ばれた。2010年にチームKIIの初代リーダーに就任すると、支配人や多くのメンバーからも慕われる存在としてグループを引っ張ってきた。「選抜総選挙」には2010年から参加しており、アンダーガールズのほか、2015年には14位にランクインを果たし選抜入りも経験している。
チームを思う気持ちが人一倍強い彼女は、チームKIIが2011年当時オリジナル公演をもらっていなかったことから、選抜総選挙のスピーチでプロデューサーの秋元康に向かい「秋元先生! お忙しいのは本当に承知なんですけれども、チームKIIのみんなとチームKIIを応援してくださっているファンの皆さんを代弁させてください。私たちに公演をやらせてください!」と直談判したことがあった。
選抜総選挙の歴史にも残る異例のスピーチとなったが、その結果、同年チームKIIオリジナル公演「ラムネの飲み方」が開催されるに至った。チームKIIひいてはSKE48の躍進を支えてきた彼女は、SKE48の歴史のなかでも指折りの功労者と言える。それだけに彼女の卒業はグループにとっての支柱を失ったかのような感覚に近い。
2014年には事務所をエイベックスへ移し、ドラマや映画、舞台へと活動の幅を広げてきた高柳。ミュージカル『AKB49〜恋愛禁止条例〜』を始め、主演を務めた映画『浄霊探偵』、『ライブミュージカル「プリパラ」み〜んなにとどけ!プリズム☆ボイス』など、SKE48メンバーのなかでも積極的に多数の作品に出演してきた。特に舞台における活躍は著しく、舞台女優として新たな強みを確立したと言えるだろう。
また、カメラ好きとしても知られている高柳は個展「ちゅりカメラ展」を開催。2014年から2020年まで毎年開催されており、いつしか彼女を代表するイベントとなった。このように個性を活かして活動するというのもグループでは高柳が初だったのではなかっただろうか。
12年アイドルというキャリアを続けてきただけでも凄いことであるが、12年間アイドルの最前線で活躍してきたというのも驚くべきことだ。
多方でリーダシップを発揮してきた高柳の存在があったからこそ、SKE48はここまで来ることができた、というのも半ば大げさではないだろう。
卒業後は女優の道を志すと宣言していた高柳。舞台女優としての経験は大いに活きてくるはずだ。今後の高柳明音の活躍に期待したい。
高柳明音プロフィール
1991年生まれ11月29日生まれ、愛知県出身。愛称はちゅり。2009年に「SKE48第二期メンバーオーディション」に合格。2010年リリースの2ndシングル『青空片想い』にて選抜メンバーに選ばれる。チームKIIの初代リーダーも務め、グループの中心メンバーとして活躍。「選抜総選挙」でも2015年には14位にランクインし初選抜入り。
また、映画『浄霊探偵』や『ショクバの王子様』、『ライブミュージカル「プリパラ」み〜んなにとどけ!プリズム☆ボイス』など女優としても活躍。2015年には1st写真集『ちゅり』(光文社)、2020年には2nd写真集『いつか、思い出したいこと。』(光文社)を発売。2014年からは定期的に「ちゅりカメラ展」を開催し、人気イベントとなっている。
2019年に10月にSKE48からの卒業を発表。本来は2020年3月に卒業コンサートを開催する予定であったが、新型コロナウイルスの影響で延期。改めて2021年4月10日に同じく卒業を発表している松井珠理奈とともに2Daysの卒業コンサートが開催。
(文=川崎龍也)