働かないアリの方が働きアリより長生きする。それでも働きアリは過労死するまで働き続ける。(琉球大学研究) (1/2ページ)

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働かないアリの方が働きアリより長生きする。それでも働きアリは過労死するまで働き続ける。(琉球大学研究)
働かないアリの方が働きアリより長生きする。それでも働きアリは過労死するまで働き続ける。(琉球大学研究)

photo by iStock 琉球大学農学部と日本学術振興会の研究チームが、日本全国に広く分布するアミメアリを用い、アリの社会性について調査研究を行ったそうだ。

 その結果、働きアリよりも、働きアリの労働にただ乗りする、働かないアリの生存率の方が高いことを突き止めたそうだ。
 個人の利益を最優先させると、グループ(社会)の利益は損なわれる。逆にグループの利益を最優先させると、個人の利益は損なわれていく。グループにおいて、グループの目標を達成するために協力するか、自分の目標を達成する為に非協力的な行動をとるか、どちらかを選べばどちらかが犠牲になる。これは「公共財ジレンマ」と呼ばれるもので、今回の研究により、人間と微生物以外での初めて発見となったそうだ。

 研究チームがアミメアリを使い実験を行ったところ、良く働くアリの中に、まったく働かず、産卵ばかり行うアリが交じっていることを発見した。それらは働きアリとは遺伝的に異なる系統に属しているという。働かないアリは、働きアリによる助け合いの利益に、タダで便乗しているだけだ。

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 働きアリは、働かないアリの分まで巣の外に出て働かなければならない。その為「過労死」しやすく生存率が下がる。一方、働かないアリは働きアリよりも多く子どもを産むが、その子どもは親と同様に働かない。だが、働かないアリのみの社会では、子孫を残すことはできないという。

 自由競争の下では相手からの助けにタダ乗りし、利益を得た方が得であるにもかかわらず、助け合いの社会が発生することについて、この研究を率いた辻教授は、自然科学と社会科学の両分野で重要なテーマと指摘する。
 
 「アリ社会において助け合いがなぜ生じるかを理解することが、ヒト社会の助け合いをより深く理解することにつながる」と研究の意義を強調したそうだ。
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