【都市伝説】死刑執行直前に椅子に呪いをかけた男。そこに座ると死を招く「呪いの椅子」

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【都市伝説】死刑執行直前に椅子に呪いをかけた男。そこに座ると死を招く「呪いの椅子」
【都市伝説】死刑執行直前に椅子に呪いをかけた男。そこに座ると死を招く「呪いの椅子」
座ると死を招く「呪いの椅子」
photo by Pixabay

 イギリス、ノースヨークシャーにトーマス・バスビーという酒好きな男がいた。行きつけのパブにお気に入りの椅子があり、いつもそれに座っていた。

 1702年のことだ。義父と共にパブを訪れたところ、義父がその椅子に座ってしまった。これに怒り狂ったトーマスは義父を殺害してしまった。

 この罪により死刑となったトーマスだが、当時は処刑前に「最後の願い」を聞き入れてもらえ
る。そこでトーマスは、絞首台に向かう途中、行きつけのパブに立ち寄って、自分の椅子に呪いをかけた。

 「この椅子に座った者は祟られてすぐに死ぬ」と。

 その後その椅子に座った者は次々と命を落としていったという。
・お気に入りの椅子に座った義父を殺害したトーマス・バズビー

 イギリス、ノースヨークシャーに住んでいたトーマス・バズビーは大酒飲みだった。行きつけのパブにしょっちゅう出入りしていて、お気に入りの椅子が決まっており、いつもその椅子に座っていた。

 トーマスは気性が荒く、喧嘩っ早いため、パブでは他の客といさかいが絶えなかった。1702年夏この性格のせいでトーマスはとんでもない事件を起こした。

 ある日のこと、トーマスの義父ダニエル・アウィティと妻であるエリザベスと共にこのパブを訪れた。するとダニエルが、トーマスのお気に入りの椅子に勝手に座ってしまったのだ。

 トーマスは義父が自分の椅子に座っているのを見て烈火の如く怒り狂い、そこから大喧嘩になった。

 ダニエルはエリザベスを連れて、所有する農場へと帰っていた。その夜、怒りが収まらないトーマスは農場へと向かい、義父を殺害した。

 ダニエルの遺体が家の近くの森の中で見つかり、すぐにトーマスに疑いがかかった。たちまち逮捕され、裁判で有罪になり、絞首刑を宣告された。

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photo by iStock

・死刑執行前、椅子に呪いをかける

 処刑前、トーマスの最後の願いが聞き入れられパブで酒を飲むことが許された。

 当然のことながら、トーマスは例のお気に入りの椅子に座って、最後の酒を飲んだ。そして彼は椅子に呪いをかけた。

「俺のこの椅子に座ろうとする奴は、祟られ誰でもすぐに死ぬことになる」と大声で叫んだのだ。

 その後トーマスは、絞首台の露と消えた。

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トーマスのお気に入りだったパブの椅子(image credit:eldoradofurniture.blogspot.com

・「呪いの椅子」の犠牲となった人々

 この呪いの最初の犠牲者は、名もない煙突掃除屋だった。問題の椅子は数十年もの間使われなかったせいか、前の所有者からこの不吉な呪いの警告は伝わっていなかったのかもしれない。

 なにも知らないこの気の毒な男は、数分間、この椅子に座って休憩したあと仕事に戻ったが、不運なことに屋根から落ちて死んだという。トーマスの呪いの犠牲となった多くの人間のトップバッターだとされる。

 それから数百年の間、わざわざこの椅子に座ろうとするもの好きもいたが、当然のことながら、たいていの人は座ることを拒んだ。

 しかし、第二次世界大戦中、多くの空軍将校が勇気を競って、この椅子にチャレンジした。だが、座った者はこの世から全て去っていったと言われている。

 1967年、ふたりの英国空軍のパイロットがこの椅子に座った後、乗っていた車が木に激突して死んだ。

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・地下室に置かれる

 パブの主人は、ついにたまりかねて椅子を人々の目に触れないようにしまい込むことにした。興味本位や向こう見ずな客がはるばるやってきたので、客寄せには好都合の椅子だったが、人の命を危険にさらすわけにはいかなかったからだ。

 椅子は地下室にしまい込まれ、数年間そのまま捨て置かれた。

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トーマス・バズビーの呪いの椅子は現在、サースク博物館に所蔵されている

 それでも、もうこれで安全というわけにはいかなかった。このパブと契約していたレンガ職人が、あるとき椅子が地下室の片隅にしまい込まれているのに気がついた。

 その椅子に座って休んだまさにその午後のこと、彼は急死したのだ。

 トーマスが予言したように、この椅子に座った者は誰も死を免れないことはもう明らかだった。

 この椅子に座った屋根職人は、屋根が自分の上に崩れ落ちてきて死に、清掃員の女は動脈瘤で死に、配達の運転手は椅子に座ってから一時間もたたないうちに、自分の配達バンで事故を起こして死んだ。


・座れないように宙に吊るす

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トーマスの呪いの椅子 image by:soapboxcorner.blogspot.com.

 パブの主人は、藁にもすがる思いで、サースク博物館に椅子を引き取ってくれないかと相談した。

博物館のスタッフはこれを承諾し、慎重に椅子を運んで、博物館で厳重に管理した。

現在、椅子は博物館で一般公開されているが、床から2メートル弱の高さのところに吊り下げられて、実質的に誰も座れない状態にしてある。万が一のために、スタッフも触ることができないようになっている。

References:paranorms / unsolvedmysteries/ written by konohazuku / edited by parumo
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