美食家にもほどがある!奈良時代の最高権力者「長屋王(ながやおう)」は超絶グルメ (2/3ページ)

Japaaan

そこから窺い知れる産地は三十か所以上にのぼり、全国の名産品・特産品が、王家のゴージャスかつグルメな食生活をまかなっていたことが分かります。

その一部をご紹介しますと、アワビ、タイの塩辛、ナマコ、ホヤ、カツオ、アユの煮干し、酢でしめた早鮨のアユ、シカやイノシシの肉(今で言う「ジビエ」ですね)、クリ、カキ、ウリ類、ナシ、ナス、モモ……。食材だけを見ても、現代の豊かな食生活に決して引けを取らないラインナップです。

また、鴨肉を塩と米飯に漬け込んで、乳酸発酵させた珍味もあったようです。

さらにお酒の飲み方も凝っています。当時の酒は、「須弥酒」と呼ばれる澄んだ酒が多かったようですが、夏には氷を浮かべてオンザロック。甘酒は氷片を用いる場合もありました。長屋王の邸宅では専用の氷室を持っており、夏でも氷を使えたのです。

「牛乳持参人米七合 五勺」と記された木簡もあり、これは「牛乳を持参してきた者に米を七合五勺与えるように」という意味です。長屋王は生の牛乳を飲みつつ、人々に米を分け与えていました。

また牛乳については「牛乳煎人」という木簡も見つかっており、牛乳は煮沸殺菌してから飲用していたか、または煮つめて、古代の日本で加熱濃縮系列の乳加工食品として作られていたとされる「蘇」を作っていた可能性も考えられます。

木簡の中には、「長屋親王宮鮑大贄十編」と記されたものもありました。ここにある「鮑」はアワビのことで、「大贄」は朝廷への献上品を意味しています。おそらく、邸宅に届けられたアワビの荷につけられていた荷札だったのでしょう。ここからも、長屋王の権勢の強さがよく分かります。

現代にも通じる古代のグルメ、そして…

長屋王の贅沢ぶりは、もしかしたら突出した例なのかも知れません。しかしそれにしても、これが当時の豪奢さの一例だと考えると、天平貴族たちの食生活についてもイメージが拡がりますね。

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