「つがい」と信じ繁殖8年!円山動物園の珍鳥ペア、実は同性カップルだった (2/2ページ)

Asagei Biz

「動物園の説明では自然な求愛行動も見られた、ということですが、実は動物の世界では、両性愛を含め同性愛は広く見られることなんです。たとえば、ニホンザルの場合、雌同士が性的な活動を特徴とする『求愛』を行うことは少なくありませんし、雄も同年齢の複数パートナーとともに同性間の関係を持つことは不思議なことではありません。また、アフリカゾウやアジアゾウの雄も、同性間できずなを結び、マウンティングを行います。具体的な行為としてはキスしたり、鼻をからみ合わせたり、おたがいの口の中に鼻を入れるといった相互行為が一般的です。つかの間の関係である異性との関係以上に深いものもあり、言うなればそれが『仲間づきあい』ということになるのかもしれません。彼らがなぜそういった行動をとるのかは詳しくわかっていませんが、キリンなどは、交尾するつがいのうちの9割は雄同士とされてていますからね、いかに動物の世界に同性カップルが多いかが分かるはずです」

 なるほど、動物たちの求愛行動が、仲間としての絆を深めるための行為だとすれば、理解できなくもないが、とはいえ、貴重な時間を費やしてきた同動物園としては、なんとか繁殖に成功させたいという思いもあるのは当然のこと。同動物園では、「今回はこのような結果となり非常に残念ですが、両個体とも産卵することができる貴重なメスであることから、今後は国内の他園館と協力して個体交換などを行い、繁殖に取り組んで参ります」とコメントしているが、報道に対しSNS上では、

《繁殖の為だけに雄と入れ換えるのはちょっと違うような気が……。仲良しのペアがいなくなり、全然知らない雄が来たって幸せとは限らないのでは》《入れ替えるって、モノじゃないんだからさ。ストレスがかかってどちらかが弱るかも。繁殖させたいのであれば、別のペアを連れてくるとかがいいよ》《同性婚はダメですか?》といった意見が続々。

 動物の世界にも人間同様、やがてジェンダーレスが尊重される時代がやってくるかも?

(灯倫太郎)

*写真はオニオオハシ

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