瀬戸朝香が「人生最高の一品」と語った名古屋グルメ「鉄板ナポリタン」発祥の店とは!?

日刊大衆

※画像は『瀬戸朝香写真集NO.2 ASIAN』より
※画像は『瀬戸朝香写真集NO.2 ASIAN』より

第71回 喫茶ユキ

瀬戸朝香が『人生最高レストラン』で挙げた名古屋グルメ

 アイドルだってメシを食う。妻や母となり、家庭人の一面を持てば当然、メシを作る側にも回る。そんなママドルの中でも、格上と言えるのが瀬戸朝香だろう。ちょくちょくブログで手料理の写真もアップし、良妻賢母ぶりをアピールしている。なんでもオムライスが得意らしい。

 旦那は今年3月に解散したV6井ノ原快彦だ。NHK『あさイチ』の司会で幅広い層から人気を得て、主演ドラマ『特捜』シリーズ(テレビ朝日系)も手堅く視聴率を稼ぐ、あの絶大なる好感度を誇るイノッチ。二人は07年に結婚したが、今では子供も二人いて、おしどりぶりはよく知られている。

 95年のドラマ『終わらない夏』(日本テレビ系)での共演が交際のきっかけだが、多忙によるすれ違いから約2年半でいったんは破局。しかし、5年後に共通の友人のクリスマスパーティーで偶然にも再会し、それからは順調に愛を育んだ。プロポーズは彼女の実家へ遊びに行った帰りの車中。月並過ぎるぐらい堅実だ……。

 彼女の実家は愛知県瀬戸市にある。出身地が芸名の苗字になった。当時としてもアナクロな命名。しかも、中学生の時に自宅でスカウトされた。瀬戸市で「可愛い子はいないか」と聞き込みをしたら、誰もが口にする名前があり、それが彼女の本名「家田恵美」だった。こんなスカウトの仕方、今では許されまい。しかし、隣に名古屋という大都市があるのに、なんで瀬戸……?

 彼女もむろん、名古屋に頻繁に出かけ、数々の名店を贔屓にしていたのは、18年1月13日放送の『人生最高レストラン』(TBS系)でも明らかだ。

 そこでまず、「絶対に外せない名古屋めし」にひつまぶしを挙げ、元祖とされる熱田神宮近くの「あつた蓬莱軒 本店」を礼賛した。鰻重の混ぜご飯版がひつまぶしだが、1膳目はそのまま、2膳目は薬味を乗せ、3膳目は出汁をかけて食べるため、3度の味変が楽しめる。

 3990円(税込)とちょっと値は張るが、商標登録もされただけあり、やはり蓬莱軒のひつまぶしは超絶的に旨い。創業から140年受け継がれているたれの妙味か。

 しかし、もっとB級テイストが名古屋めしの真骨頂。彼女は番組中、実家で作る串カツやおでんの「味噌だれは特製」だったと明かした。上京して関東風おでんを見た時、「味噌はどこ?」と思わず尋ねたらしい。今では関東のコンビニでも味噌だれを用意するが……。

■鉄板ナポリタンを全国に広めた名店

 そして、朝香にとって「人生最高の一品」は名古屋市内でもレトロな一画、車道にある「喫茶ユキ」の「鉄板イタリアンスパゲッティ」だった。東海や一部関西ではナポリタンをイタリアンと呼び、鉄板に載せた熱々を提供する、鉄板ナポリタンも今では全国区になったが、その源がユキなのだ。

 先代店主がイタリア旅行でスパゲティを食した際、途中で冷めてしまうのを不満に思い、1961年に考案した。皿を板に見立てた略称、「板スパ」が転じて「イタリアンスパゲッティ」となったともいわれる。

 この何年か、車道にある名門・東海中学高校に取材で始終伺うのだが、最初に訪れた約20年前、モーニングを食べようと寄ったユキで、無理を言って先代夫人に鉄イタを所望した。メニューを眺めていたら、やはりたまらなくなったのだ。そして、卓上に運ばれた、ジュージューと音を立てる、激アツの鉄イタを啜った瞬間に襲ってきた、興奮と感動は忘れがたい。

 ともかく具沢山で、豚肉に玉ねぎにピーマン、もやしも入って、グリーンピースがパラパラ、ちょこんと赤ウインナが2本。見た目も麗しく、他所で食べるナポリタンとは格が違う。

 そして、麺の下に流し込まれた卵が次第に固まってくるのだが、この半熟からよく焼きへと移行する卵を、絡めつつ一気に食すわけ。つまり、これはいわば、ひつまぶしの洋麺版なのだ!

 鉄ナポ経験はいたって浅いぼくだが、ユキが初めてではなかった。ただ、舌を焼くような熱さと、味蕾にこびりつく味わいに感極まり、これ以上の鉄ナポには巡り会えないとすぐ悟った。

 他の町ではそうでもないが、蓬莱軒同様、名古屋名物は発祥の店が固い(唯一例外として味噌煮込みうどんは違う)。ユキは18年に一帯の区画整理のため移転し、すっかりモダンな構えとなったが、そもそも東海中高からはやや離れており、なかなか立ち寄れずにいる。

 もっとも、初回の感動があまりにも大きく、少しでもギャップを感じてはとの躊躇もあって、遠ざかっているのかもしれない。ところで、瀬戸家では母が鉄板の上に卵を落とし、目玉焼きを覆うようにナポリタンならぬイタリアンをよそう、独自の鉄イタを出していたという。鉄皿が家に常備してあるのに驚くが、それもぜひ食べてみたい。

 でも、目玉焼きを上に載っけたら、それはポポラマーマなんかのメニューにもある、目玉焼きナポリタンじゃないか? 目玉焼き+焼そばには横手やきそばもあるし、インドネシアだとミーゴレンか……。ともかくいずれもビール欲をいたく喚起する。彼女お手製の鉄イタでヱビスビールをゴクッと飲る、イノッチが実に羨ましい。

(取材・文=鈴木隆祐)

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