長嶋茂雄、大谷翔平、清原和博…読者1000人が選んだ!「本当に好きなプロ野球選手」
少年時代に見た劇的なホームラン。ダイヤモンドを周るあの男の弾けるような笑顔が、今も忘れられない!
コロナ禍に負けじと、熱戦が続くプロ野球。思えば、終戦の翌年、焼け跡の中からも、いち早く再開。その後もオイルショックやバブル崩壊、東日本大震災など、日本人が時代の荒波に翻弄されるたび、グラウンドから鼓舞してくれた。
今回、本誌は読者アンケートを基に、「好きなプロ野球選手」を徹底調査。球史に残る名選手に思いを馳せながら、コロナ禍の憂鬱を吹き飛ばしていきたい。
栄えある1位はやはり、我らが“ミスター”、長嶋茂雄だ。ただ一人、200票超えを果たした。
「球界を超えた国民的スター」(会社役員=80)
「ミスターの背中に明るい未来が見えた」(無職=72)
太陽のような輝きを放つ長嶋は、1960~70年代の高度経済成長期の象徴ともいえる存在だった。
「よく“華のある選手”と言われますが、それは長嶋さんをおいて他にいない。守備も打撃も派手で、野球ファン全員を唸らせました」
自身も36位にランクインした野球評論家の江本孟紀氏がそう語るように、ひとたびグラウンドに立てば、ミスターは、記憶に残る名場面を生み出し続けた。
「その象徴が、天覧試合でのサヨナラホームランでしょう。その華やかさに日米野球で来日したドジャースの会長が惚れ込み“2年でいいから譲ってほしい”と、正力松太郎氏に頼んだほどです」(スポーツ紙デスク)
第2位は、長嶋と主軸を組み、V9時代をけん引した王貞治。“世界の本塁打王”だけに、
「868本の世界記録達成時は子どもながらに感動した」(喫茶店店主=56)など、ホームランにまつわる思い出を挙げる読者が複数いた。
「王さんはきれいな放物線のホームランを打ち、ダイヤモンドをドスッと1周する。華というより、ドッシリとした杉の木のようでしたね」(前出の江本氏)
また、野球人として、球界全体の底上げに尽力した点を評価する声も多い。
「王さんは、言葉よりも行動で示す人です。誰もやりたがらなかった第1回WBCの監督を“俺がやるしかない”と黙って引き受けたのがいい例です。その姿を見て、出場を迷っていたイチローも参加を決めています」(前出のデスク)
■日本人メジャーリーガーのパイオニアにしびれた
長嶋、王と野手が続いたが、3位に入ったのは投手の野茂英雄。重い扉をこじ開け、メジャー入りするまでには紆余曲折があった。
「当時はメジャー挑戦をずいぶん叩かれたが、自分の意志を貫く姿にしびれた」(牛乳配達員=46)
ヤクルト、中日で活躍した野球評論家の川崎憲次郎氏も「日本人メジャーリーガーのパイオニアです。歴史を変えましたね」と、野茂の功績を称える。
「ドジャースに入団すると、最多奪三振と新人王を獲得。その後、12年にわたってメジャーで活躍。ノーヒットノーランも2度達成しています」(メジャー担当記者)
同じく日米で、打者として大きな足跡を残した“ゴジラ”松井秀喜が4位に入った。ドラフトで4球団が競合した超高校級スラッガーを見事に引き当てたのが、当時の長嶋茂雄巨人軍監督。こうして、二人の運命的な師弟関係が誕生した。
「巨人時代の3度の本塁打王と、ヤンキースでワールドシリーズMVP。長嶋さんと2人でつかんだ栄冠だと思う」(49=アルバイト)
打者・松井のすごさについて、対戦経験のある前出の川崎氏はこう証言する。
「好調時は打席で構えたときにビタッと止まる。“どこからでも来なさい”という怖さを感じたものです」
5位は、“史上最高の右打者”落合博満。バット一本で4球団を渡り歩き、歴代タイとなる3度の三冠王を達成している。
「完璧なコースに投げても、落合さんの読みが当たったときは簡単に弾き返される。投球の軌道にバットを入れるのが抜群にうまく、自分の型にはめてくるバッターでした」(川崎氏)
98年の引退後、解説者を経て2003年から中日監督に就任すると、8年間で4度のリーグ優勝、すべてAクラス入りを成し遂げる。
「日本シリーズで完全試合目前だった山井大介を、岩瀬仁紀に代えたシーンは衝撃だった」(鮮魚店勤務=51)
世間に迎合することなく、勝利に徹する“オレ流采配”。ブレない指揮官の姿は今、再評価されている。
■元祖・二刀流は“カネやん”!
6位は昭和の大エース、金田正一。弱小だった国鉄でキャリアをスタートし、前人未到の400勝投手に。
「ダブルヘッダー1試合目で完投、2試合目も途中で“俺が投げる”と登板して勝利投手になったこともありました」(ベテラン記者)
投げるだけでなく、代打で本塁打も放った。
「元祖・二刀流は金田さんですよ。味方の援護がなく、自分で打って勝った試合もありました」(江本氏)
この二刀流を受け継ぎ、日本からメジャーに羽ばたいたのが7位の大谷翔平だ。現役選手では、唯一のトップ10入りを果たした。
「近年、大谷ほど夢を見させてくれた若者はいない。同じ日本人として誇らしい」(警備員=58)
前出の川崎氏も、「マウンドで165キロを投げ、打席に立てばホームランを連発。“化け物”です」と、大谷の規格外の才能に脱帽する。
8位に入ったのは、“番長”清原和博だ。
「個人タイトルには無縁だが、ドラフトの涙から始まり、記憶に残る印象的なシーンが多い」(会社員=53)
事実、通算サヨナラ安打&本塁打は史上最多。オールスターで7度MVPに輝くなど、ここぞの場面で活躍。ヤンチャな性格を含め、ファンから愛された。
「清原さんが打つと、日本中が盛り上がってもおかしくないというスーパースター。相手チームを静かにさせておくためにも、厳しく攻める必要がありました」(川崎氏)
清原同様、“ヤンチャな週刊誌”の本誌ならではのランクインとなった(?)のが、9位の江夏豊。
「顔だけで若い打者をビビらせていた。ド派手な私服姿がまたカッコよくて、しびれたね」(画家=68)
もちろん、選手としても一流。オールスター9連続奪三振、日本記録の年間401奪三振を樹立。“史上最高左腕”は、常に真っ向勝負で戦う“漢”だった。
10位には、捕手として初のランキング入りとなった野村克也。パ初の三冠王、歴代通算2位の本塁打数を記録した“史上最高の捕手”だ。だが、「人気のセ、実力のパ」の時代、南海の野村は、成績に見合った評価を得てはいなかった。
「ノムさんは、人気のないパで大記録を次々と打ち立てても大きく騒がれなかった。本人も言っていましたが、月夜に咲く月見草のような花でしたね」(江本氏)
その後、指揮官としてヤクルトと楽天を3度の日本一に輝き、「名将」の名を手にしたノムさん。「雑草でも努力すれば成功できると励みにしていた」(調理師=53)という声にも納得だ。
■巨人の坂本勇人に惚れた!
ここからは、現役組などジャンル別に紹介したい。
11位に入ったのは、巨人の坂本勇人。日本球界の現役選手として、トップの順位でランキング入りした。坂本には、選手としての魅力を評価する声が多かった。
「チャラく見えて野球には真剣。宮本慎也に弟子入りして守備を磨く姿に惚れた」(乾物店勤務=46)
その他の現役組では、同じ巨人の菅野智之が19位、西武の山川穂高が23位と健闘した。
また、今回の集計では、日本人メジャーリーガーが高い人気を集めた。3位の野茂を筆頭に、松井、大谷、イチロー、黒田博樹とトップ20に5人も名を連ねる結果に。やはり、世界中から集まる猛者を相手に奮闘する侍メジャー選手の姿に、日本人として感情移入したのだろう。
最後に、球界を盛り上げた助っ人を見てみよう。トップは27位のバースだ。
「プロ野球史上、最高の助っ人」(車掌=50)
50位に入ったクロマティには「陽気なクロウのお尻をプリッとしたフォームが好き」(会社員=52)という声も。
十人十色の魅力で、球史を彩ったスーパースターたち。彼らのように、ファンから憧れられる「スターの条件」とは何だろうか。
「ケガを隠して出続けて、“俺たちにはできない。さすがプロ野球選手”とファンに思わせないといけない。一方で、カッコよく成績を上げて、故障せず、いつも颯爽としている。その両方を兼ね備えてこそ本物のスターです」(江本氏)
満員のスタジアムで、スターを早く応援したい!