今年になって真相解明へ新たな動き? オーストラリアの未解決事件「タマム・シュッド事件」 (2/3ページ)
ソマートン・マンの切れ端につながるルバイヤートは1941年版で、中尉の借りたルバイヤートは1924年版。年代が食い違っていた。ソマートン・マンへの足取りはこれで途絶えてしまった。
だが先日、この事件が大きく動く発表があった。オーストラリア当局が、1948年当時には分からなかった手掛かりを現代の科学的分析から得るべく、「ソマートン・マン」の遺体の掘り返しを決定したのである。
遺体を調査する研究チームの一員であるアン・コクソン博士は、今回の発掘を伝えるプレスリリースの中で「現在の技術は、この遺体が発見された当時の技術よりも大幅に進んでいる」と述べている。
具体的には遺体から十分な量のサンプルを抽出し、そこからDNAや遺伝物質を回収できれば、系図の調査が可能になりソマートン・マンの身元特定につながるのではないかと考えられている。問題があるとすれば、遺体には防腐処理が施されていたため、化学物質の影響で遺伝物質が壊れている可能性があること。そのため、コクソン氏は「この種の検査は非常に複雑で時間がかかることが多いが、我々はあらゆる方法を駆使して、この永続的な謎に決着をつけようとしている」と強調している。
なお、2013年に海外のドキュメンタリーシリーズ「60ミニッツ」で「タマム・シュッド事件」が取り上げられた際、番組に前述の看護師の家族が出演していた。看護師本人は既に亡くなっていたが、彼女の娘が「母はソマートン・マンが誰か知っていた。警察より上層の人間も正体を知っていたらしい」と証言していたのである。今回の調査は謎めいた「タマム・シュッド事件」を解決に導く結果となるのか、進展が気になるところだ。