数々の死闘を切り抜けてきた。ホホジロザメの体に刻まれた無数の戦いの傷跡 (2/2ページ)
・優れた治癒能力を持つホホジロザメ
とは言え、逃げ切れたならラッキーだ。ホホジロザメには優れた治癒能力があることが、ゲノムのマッピング調査で明らかとなっている。
世界の海で何百万年という生存競争を繰り広げてきた結果、強力な血液凝固因子を持つDNA配列や、新しい肉体の基礎的要素となる足場タンパク質など、早く傷を治すことができるよう遺伝子が独自に順応していったのだ。
このホホジロザメも、体中に刻まれた無数の傷跡が数週間後には完治していることだろう。天敵から逃れ、生き延びることができれば、70年以上の寿命を持つと言われている。
一方でシャチの寿命はオスは平均30~50歳、メスは50~90年くらい。メスが長生きな理由は、群れの子孫を守るためだと言われている。
追記(2021/06/06)サメの傷は、人間のボートのスクリューに巻き込まれた可能性もあるとの指摘を受けましたので、記事を訂正させていただきました。