吉永小百合の「初披露」、吉高由里子は“顔合わせで脱ぎ始め…”/世紀の「バスト事件」(1)映画女優篇 (2/2ページ)
「ところが、菅原文太を相手に『横浜暗黒街マシンガンの竜』(76年、東映)で迫真の初カラミを見せたんです」といい、馬乗りの形で、中島が上になり、スレンダーなカラダからは想像もつかない豊かなバストぶりを披露。秋本氏によれば、映画を紹介する雑誌記事では“名前もバストもゆたかだった!”といった意味のフレーズが文字が躍ったそうだ。
昭和の時代は、映画と女優の脱ぎシーンがセットになっていた。由美かおるの初脱ぎ作品となった「同棲時代」(73年、松竹)のバストトップがツンと上を向いたマッパのポスターが、貼ったそばから盗まれるという現象も起きている。東映で初めて成人映画専門の女優のような異名をとった池玲子や、スケバン映画で活躍した杉本美樹は、記者発表で脱ぎ姿になるのが「お約束でした」とか。また、東映や日活の脱ぎの作品にも数多く出た星まり子のデビュー曲のキャンペーンは前代未聞のアイデアで、当時500円のレコードを1枚買ったら握手、5枚でバストをタッチ、20枚でバストにキスという過激な特典。ただし、話題性ほどの売り上げとはならず、莫大な借金だけが残ったという。
樋口可南子の「北斎漫画」(81年、松竹)は、巨大なタコの触手にバストの先端を吸われるポスターがインパクトを残した。また、高橋恵子が関根恵子だった時代の「朝やけの詩」(73年、東宝)のポスターは、森の中で北大路欣也とマッパで、向かい合っているというビジュアル。もちろん、若々しい高橋の美しいバストトップはクッキリと映っている。
最後は爆裂バストではないものの、みずみずしい脱ぎ姿を披露した吉高由里子の場合はどうか。
「芥川賞作品を映画化した『蛇にピアス』(08年、ギャガ)では、蜷川幸雄監督との顔合わせで、いきなり服を脱ぎ出して『胸、そんなに大きくないけど見ますか?』って言ったんですよ」(秋本氏)という。さらに吉高からは、情交シーンについて、「本当に“本番”するものだと思っていました。しなくていいんですね」という発言が飛び出したというのだ。当時19歳のナチュラルな発言である。