世界の福本豊 プロ野球“足攻爆談!”「東京五輪で期待したい2人の投手」 (2/2ページ)

Asagei Biz

本調子からほど遠いままで、本番までにどこまで立て直せるか。準決勝、決勝のマウンドは、実績から考えると菅野、田中のいずれかが任されることになると思うけど、ちょっと怖い。2人の調子が上がらないようだと、リリーフ起用も視野に入れている山本由伸を先発の軸に据えたほうがいい。変則右腕の青柳も、初対決で打つのが難しいタイプ。大事な試合の先発候補として考える手はある。

 野手のほうでの不安は足のスペシャリストがいないこと。19年のプレミア12では周東が選ばれて活躍したけど、今回は落選となった。メンバーがプレミアの28名から24名に減ったこともあるけど、今年の調子では選びにくく、交流戦中の右手人差し指骨折が決定打となった。去年は世界記録の13試合連続盗塁をマークするなど大ブレイク。僕も新しいスター候補として期待していただけに、今年の成績は残念で仕方ない。

 今回のメンバーを見ると勝負どころの代走は源田、山田あたりになる。過去の国際大会を振り返ると、土壇場の盗塁が流れを変えてきた。2013年WBCの台湾戦では1点ビハインドの9回二死一塁から鳥谷が二盗に成功して、井端の同点適時打を呼び込んだ。逆に2013年WBCの準決勝プエルトリコ戦では2点を追う8回二死一、二塁で、痛恨のダブルスチール失敗で敗退した。ここぞという時に勇気を持って、いいスタートを切れるかどうか。源田、山田とも経験豊富な選手。日本のお家芸の機動力野球を発揮して、金メダルをつかみ取ってほしい。

福本豊(ふくもと・ゆたか):1968年に阪急に入団し、通算2543安打、1065盗塁。引退後はオリックスと阪神で打撃コーチ、2軍監督などを歴任。2002年、野球殿堂入り。現在はサンテレビ、ABCラジオ、スポーツ報知で解説。

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