地方の病院66%、銀行42%、コンビニ20%が消える!「国土交通白書」で浮き彫り (2/2ページ)
地方への移転を優遇したり最近ではワーケーションといった概念を打ち出してみたりと様々な施策を行ってきましたが、結果として見れば所詮は焼け石に水だったことが今回の白書では浮き彫りになりました」(経済ジャーナリスト)
もう少し中身を詳しく見れば、そこには惨憺たる数字が並ぶ。まず今回存亡が危ぶまれている地方の病院・銀行・コンビニの存続可能性の数字だが、前回の15年の実績ではそれぞれ病院53%、銀行26%、コンビニ7%だったので、事態はより深刻化していることが分かる。そもそも日本の人口そのものが減っていて、20年10月時点で1億2622万6568人で、15年からの5年間で86万8177人が減った。人口が50万人以上で現在20ある政令指定都市の1つ、大坂の堺市が約84万人の人口なので、5年間で堺市が丸々1つ無くなったよりも大きい消失だ。世界で見れば、メキシコに抜かれて11位となってトップ10から陥落。1950年以来のことなので、戦後75年の歴史的転換点に立たされていると言える。
「人口減少の理由は、仕事を求めて首都圏などの大都市に人口が集中。一方大都市では子供を育てにくい環境にあるために出生率が減少。結果、独居世帯やせいぜいが1人っ子の世帯が増えて徐々に人口が減っていくというわけですが、今回の白書では、38道府県で人口が減少していて、増えたのは東京、埼玉、千葉、神奈川、愛知、滋賀、大阪、福岡、沖縄といった大都市ばかり。1世帯あたりの人数も5年前の2.38人から2.27人に減って、ましてや東京に至っては1.95人で2人を割っている有様です」(前出・ジャーナリスト)
となれば当然出生率はますます下がり、独居が増えれば社会保障上の様々なリスクも高まって、ますます末期的な状況なるのは目に見えている。だれか大胆な政策転換を打ち出してはくれないものか。
(猫間滋)
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