“京都出身のお嬢様”坂下千里子のデート飯は意外にも「らーめん せい家」だった!?
第77回 「らーめん せい家」

アイドルだってメシを食う。いや、三十路を過ぎて人の母ともなれば、むしろメシ談義も飯の種。6月後半から今月頭、何度もネットニュースネタになったのが、今やママドルNo.1の坂下千里子のインスタグラム掲載の弁当だ。この手の話題が取り沙汰されるを見るにつけ、コロナ禍ではあるが、世の太平ぶりを感じる。
■お弁当のインスタはママドルNo.1
まずは6月23日付で「昨日のお弁当」として、鳥の唐揚げ、ミニコロッケ、揚げそら豆、ゆで卵、プチトマト、サニーレタスの入った弁当の写真を公開し、「どんどん雑になっていくお弁当 娘のお弁当感想も全然無い!!もう一度気合い入れ直してみよう!!...2学期から、、、」と自虐ツッコミ。千里子には2人の子があるが、今年から中学に入ったのが長女で、他に2歳下の長男がいる。
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娘の中学の昼食が給食ではなく弁当なのは、公立ではない証拠か。確かに凝ってはいないが、弁当の見た目は悪くない。むろんフォロワーからは「全然雑では無いと思います 美味しそう」、「じゅうぶんすぎるお弁当です」などと応援のメッセージが寄せられる寸法だ。
■塩昆布で大盛り上がり…
同25日には「焼くだけ弁当」を公開。曰く「昨日から仕込んでいたので焼くだけです♪ 自分を褒めます」と豚肉の味噌漬けのソテー、卵焼き、プチトマト、いんげんが入った弁当を披露した。レイアウトは「どんどん雑弁当」と同じだが、細かくカットされた豚肉は食欲をそそる。
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おまけにこの記事にはオチがあり、「そんなお弁当を娘は、机の上に置いたまま、出発。久々に駅まで追っかけました。よく頑張りました。(2度目)..」だって。まるでサザエさんとカツオだ。
この投稿にも当然、「北海道までUberEATSお願いします」「さすが、段取り上手ですね」などのコメントが寄せられる。書き手と読み手の見事なまでの癒着関係を垣間見て、なんだか気恥ずかしくなってくるが、家事が苦手な母が愛娘の弁当作りを通じ、一人前になっていく様子は確かに伝わってくる。
それは今月1日の記述でも明白。「今日は、胸肉の唐揚げです! 朝から揚げ物の修行にもだいぶ慣れてきました」と千里子は綴るが、そこから先のディテールは読ませる。
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「ピーマンの素焼きが不評の為、塩昆布で炒め合わせました。だいたい塩昆布様で炒めると美味しくなります。お弁当生活でこんなに塩昆布様に感謝することになるとは!!塩昆布様を作って下さる全ての方に感謝申し上げます!!」
これを受けフォロワーも「塩昆布は正義」「塩昆布万歳」と、もはや宗教団体の集会のような盛り上がりぶりを見せる。確かに塩昆布と生の千切りピーマンを和えただけのアテを居酒屋などで、「さっと出し」などのネーミングで提供される機会が増えた。
そして、この塩昆布使いの妙の件を読み、ぼくは千里子が関西人だと痛感した。京野菜を手軽に食べるのに「塩昆布と一緒に和える」のは最強の方法。それだけで「おばんざい」になってしまうのだ。
■京都出身のお嬢様
現に千里子は京都の出身。父は長年、宇治市議会議員も務めたセメント販売会社社長で、千里子自身、お嬢さん育ちを隠さない。バブル全盛期は特に家業が栄えたため、毎週土曜は決まってかに道楽かしゃぶしゃぶか高級中華に行っていたとか。
千里子といえば、スリムビューティーハウスのCM「バッチリチリ脚」で世に出たが、なるほどそれもカニの賜物か。いえ、そもそもバレエを習っていたが、中学の頃は母から毎日、「ミス・ユニバースになるんや」と叱咤激励され、美脚鍛錬として日々、風呂で足を引っ張られた結果らしい。
こうしたユニークなエピソードを披露したのが、19年11月24日放送の『誰だって波瀾爆笑』(日本テレビ系)だった。そこでてっきり京都ラーメンの話でもするかと思いきや(事実、番組後半で地元チェーンの横綱もチラッと紹介されたが)、なぜか登場したのがチェーン店の「らーめん せい家」。千里子自ら世田谷の本店を訪れ、夫とのなれ初めを語った。
夫は千里子がレギュラー出演していた『もしもツアーズ』(フジテレビ系)などの、バラエティ番組のカメラアシスタントを務め、千里子とはちょくちょく顔を合わせていた。そして、『恋するハニカミ!』(TBS系)という疑似デート番組で、素人なのになぜか千里子の相手役を務めたのだ。そこでロケの最後、千里子を誘ったのがせい家だったというわけ。
■庶民派デート飯にキュン
せい家といえば、500円(現在は税込550円)のお手頃ラーメンで知られる。むろんそれまでに映画代などで散在した、薄給の夫の台所事情もあった。が、トップバラドルとカメアシがデート終わり、ラーメン屋のカウンター席でほのぼのとワインコインラーメンを啜る。このシチュエーションに千里子はやられてしまった。
「ラーメンってめちゃくちゃ仲のいいカップルが、もうすごい長年連れ添ったカップルが食べる。(略)そしたらちょっと、何かキュンってなっちゃって…」
京都のお嬢さん育ちには「すごい新鮮だった」だろう。『波瀾爆笑』でも千里子は思い出の標準ラーメンを注文。大きな海苔3枚とほうれん草、薄いチャーシューが2枚乗ったおなじみのルックだ。せい家のラーメンはよくも悪くも家系の亜流なのだが、そこまで濃厚でないせいか、京都ラーメンとの共通点も感じる。その味にも感激した千里子はその後、夫と何度となく通ったという。
「おいしい。これが500円ってすごくないですか?」。確かにそうだ。かに道楽など美食で育った千里子だが、いかにも京都のいとはん(お嬢さん)らしく、屈託なく忖度などもしないのだ。ラーメンにも旦那にも…。
(取材・文=鈴木隆祐)