「PASONAの法則」が顧客流出の原因だった! 既存顧客からの売上を最大化させる4つのメッセージモデルとは (2/3ページ)
■刺激を与えると顧客は流出する? 現状維持を促す最適なメッセージモデルとは
本書の核である「4つのメッセージモデル」は、「更新」「値上げ」「アップセル」「謝罪」という4つの商機にフォーカスされている。
今回は「更新」のメッセージモデルを説明していこう。
人間は「現状維持バイアス」から安定を求める。見込み顧客が他社のサービスを使っていて、自社の製品に乗り換えてほしい場合は、このバイアスを壊すことが重要になるわけだが、既存顧客にそのままサービスなり商材を「更新」してほしいときはどうすればいいのか。
この本では調査を通じて、どのようなメッセージが効果的かを探っている。
その調査は、顧客に更新を促すシーンという設定のもと、被験者を3つのグループに分けて、用意した3種類のメッセージのどれがもっとも効果的かをテストするというものだ。
まずは「現状維持を強化するメッセージ」、次に「変化を促す刺激的なメッセージ」、そして最後に「アップセルを促す刺激的なメッセージ」の3つである。
「現状維持を強化するメッセージ」では、今日までのプランの運用成績はうまくいっており、会社は目標達成に向けて前進をしているという好意的な説明を聞かせ、さらに現状を維持したくなるような文章も読んでもらった。
続いて「変化を促す刺激的なメッセージ」では、今日までの運用成績を報告したあと、トーンを変えて現在のやり方を否定するような新しいプランを紹介した。
最後の「アップセルを促す刺激的なメッセージ」は、「変化を促す刺激的なメッセージ」の刺激的なプレゼンに加え、従業員がそれぞれの目標を達成できるようオンラインツールを選択できるようになったと言い、高いプランへの移行を提案した。
この3つのメッセージはどのように被験者に作用したのか。
結果、刺激的な2つのプレゼンよりも、現状維持で更新をすると答えた人が13%多かった。さらに、現状維持のプレゼンを好意的に捉えた人が他のプレゼンよりも9%多く、信頼性も7%高かったというデータが出てきたのだ。