医療も自分も守る 現役医師が説く「患者力」とは(1) (2/3ページ)

新刊JP

永井:自分の状態や症状など、必要な情報を正確に伝えるように心がけてくださる患者さんは、やはりこちらとしてもありがたいです。診察時間を短縮して、より多くの患者さんを診ることができますからね。

自分の体に異変があって病院にいらっしゃっている以上、不安なのは理解できるのですが、感情的ばかりが先走ってしまう方もやはり中にはいらっしゃいますし、攻撃的に感じられる方もいらっしゃいます。今回の本は患者さんについて書いているのですが、医療者側と患者さん側が互いを理解しあう助けになればと思っています。

――特に勤務医の方は夜勤があったりもしますし、心身の負担が大きいとされます。彼らの負担を減らすためには、患者側の協力が必要なのかもしれませんね。

永井:たとえば、先ほどお話しした病院や医療者などに余裕がない地域ですと、大きな病院にその地域の救急患者や重症患者が集まります。そういう病院の勤務医は大事にしないといけないですよね。辞めて開業しようか、という人が増えてしまうと大変です。

もちろん、経験を重ねていずれは開業するというのはしかたないことなのですが、救急や当直など負担の大きい業務の担い手が減ってしまうとその地域の医療が立ち行かなくなってしまいます。ですから、そこのところは患者さんにも協力していただいて守るという意識が必要なのではないかと思います。

――そのために必要なのが、今回の本で書かれている「5つの患者力」になるわけですね。そして、この力を持っておくことは、患者自身を守ることにもなるという。

永井:そうですね。医療者の立場から、こんな力を持っている患者さんはステキだ、こんな人間力を持ちたい、と思うことをまとめました。

――その一つに、自分自身や情報を客観的な目で見る「客観視する力」があります。その大切さはとても理解できる一方で、病院という時に生死にかかわるような場で、どれだけ自分が客観的でいられるかと考えると、あまり自信がないです。

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