九官鳥の名前の由来、実はとんだ間違い翻訳から生まれた名前だった (2/2ページ)
その際、この鳥が人間の言葉を話すという意図を伝えるために、九官は、
「この鳥は自分の名前(九官)をいう。」
と話したのを、そのときに一緒にいた通詞が
「鳥が、鳥自身の名前をいう。」→ 鳥自身の名前は九官である
として誤解して日本人に伝えてしまったために、以後この鳥は、「九官」の名前をとって、九官鳥といわれるようになったのだとか。
また、日本人が、鳥の名前を尋ねたところ、通詞が鳥の飼い主の名前を尋ねたものと勘違いをし、「(鳥の飼い主の名前は)九官です。」と答えてしまい、以後九官鳥と呼ばれるようになった、なんて話も伝えられています。
これらのエピソードは、『本朝通鑑』や『飼籠鳥』などにまとめられており、九官鳥の名前の由来を示すものとして、今も根強く伝わっています。
ただ、実際に九官なんていう人物が実在した人かどうかもはっきりしていませんし、ちょっと疑わしいなと思う部分もあります。
最初にご紹介したカンガルーのエピソードのように、噂として広まった部分もあるのかもしれませんね。
参考
田島 一彦、 大橋 弘一『美し、をかし、和名由来の江戸鳥図鑑』 “カンガルーという名称の由来” RooMeet おいしく燃やす日本の文化と「今」をつなぐ - Japaaan