患者に選ばれる歯科医院と離れていく歯科医院 その違いとは? (2/3ページ)
――サブタイトルに「大廃業時代」と書かれていますが、歯科業界も大きな変化の中にあるということでしょうか。
河野:先ほど言った淘汰の時代ですよね。年間約1600医院が廃業していて、今後は後継者がいないという理由で閉院する歯医者が増えるはずです。
その一方で別の変化もあります。たとえば、予防歯科への注目が高まっていて、予防目的に歯科医院に来院する方が増えています。今起きているのはそういった変化です。
――この変化はポジティブなものなのでしょうか。
河野:私自身は、今後歯科業界は縮小に向かうと思っています。コロナ禍で閉院した歯科医院もありました。力のある歯科医師であったり、先生方が踏ん張ったとはいえ、やはり休業を余儀なくされた歯科医院も多かったです。
ただ、その中でも堅実に経営を続けられている法人や医院もあって、そういったところはやはりシビアに物事を考えて取り組んでいらっしゃるんですよね。華やかではないけれど堅実にやってきたところと、そうではないところの差がコロナ禍で明らかになったように思います。それは業界的には「正しい道しるべ」になったように思うんですね。
――河野さんご自身は多角的に歯科医院を展開されていますが、業界の中では珍しいことなんですか?
河野:自分の中ではこの戦略が当たり前だと考えていましたが、こうして本を出してみると、「時代が変わってきている」というような感想をいただいたりもして、もしかしたら新しい動きの一つと捉えられているのかもしれません。
ただ、多角的な展開をしているとはいえ、やはり医療ですから、平均よりも高い水準のサービスを提供しないといけないと思っていますし、その中で、ある種の高級感がある、ここならば間違いないという、カフェ業界におけるスターバックスのようなポジションに行ければと考えています。
――歯科業界の中のスタンダードな存在になるというイメージでしょうか?
河野:そうですね。