不思議きれい!角度によって色が変わる鉱石「菫青石(アイオライト)」 (2/4ページ)
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アイオライトの結晶。米ニューハンプシャー州チェシャー郡にあるリッチモンド・ソープストーン採石場で採掘されたもの。方形の横断面を持った短斜方晶。高さ19cm。
宝石品質の菫青石の多くは、その比重が濃集するほど高くないにもかかわらず他の宝石と伴って砂鉱床で発見される。風化させると、雲母と緑泥石に変わる。
産業において菫青石が利用されることは少ない。触媒コンバーターのセラミック部品の材料に利用できるが、通常は供給や性質が安定している合成菫青石が使われる。産業界では多くの天然鉱物が、合成物質に取って代わられているのだ。
透明度が高い菫青石は宝石として取り扱われ、その際はアイオライトと呼ばれる。青い多色性の宝石で、サファイアやタンザナイトにも似ているが、価格はその両者に比べかなり手ごろだ。サファイアやタンザナイトと違い、宝石市場のアイオライトは発色を良くするための熱処理を施されていない。それもまた魅力の1つであろう。
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アイオライトの結晶が混ざった岩石マトリックス(ブラジル、ミナスジェライス州産)
アイオライトは多色性が最も強い鉱石の1つでもあるため、そのカットは非常に難しい作業だ。宝石職人は丹念に石を検査し、色の軸が宝石のテーブルと垂直になるようにしなければならない。
最適な発色は、この条件を厳密に満たした場合にのみ得ることができる。さらに宝石として利用する場合は、最適な色合いを楽しめる方向を決めなければならない。こうして、ようやくその角度から観察できるようカットされる。