相手が心から動いてくれる「気持ちのいい合意」を生む方法とは?(1) (3/4ページ)

新刊JP

この本で目指しているのは、お互い歩み寄るような合意形成です。異なる意見を、頭ごなしに「違う」と避けるのではなく、よりよい結論を作るためのきっかけと捉えて、相手とディスカッションをしていくことが必要です。

――高橋さんが「共に創るディスカッション」を意識されたのは、どういうきっかけだったんですか?

高橋:本書でも書かせていただきましたが、私が新卒で入社した会社は戦略コンサルティングの会社で、仕事でもロジカルシンキングの考え方が求められると最初は思っていたのです。ところが、入社してすぐにそのイメージは裏切られました。「ロジックだけでは人は動かない」ということを上司や先輩から言われたんですね。ロジックよりも感情や精神的要因の方が、人に動いてもらうためには重要だと。

それを身に染みて理解できたのが、若手の時に関わったある会社の業務改革プロジェクトでした。最終報告の場で、お客様に対して正論をぶつけたところ、その領域を担当していた取締役がお怒りになってしまったんです。そのときは、マネジャーがお客様やその場をうまく収めてくれたのですが。

それに対してモヤモヤしたものを抱えながらも、数年経ってから起業して、自らお客様に対して営業するようになりました。当時、お客様への提案は、ロジカルな構成を意識しながら、「突っ込まれないように」「反論されないように」資料を作っていたのですが、あるとき、あまり準備の時間が取れず、1枚の簡単なディスカッション資料で営業に行くことになったんです。

内心不安ですよ。しっかりと作り込まないまま打ち合わせに出るわけですから。ところが、その1枚の資料をきっかけにとてもいいディスカッションができました。もちろん突っ込まれたりもしましたが、それは全然悪いことではない。むしろ、お互い納得した結論に着地して、その後相手が気持ちよく動いてくれているのを見て、考え方がガラリと変わったのです。

――なるほど。ディスカッションの中で相手のニーズが明らかになったりして、発展性のあるミーティングになりそうです。

高橋:そうですね。考え方を変えてから、気持ちの余裕が生まれるようになりました。

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