藤井聡太「竜王戦」で駆け上がる「八冠ロード」(1)終盤の逆転劇で自信を深め… (3/3ページ)
1局目は挑戦者の豊島さんがほぼ完勝し、『やはり分が悪いのか‥‥』という雰囲気も漂っていたのですが、その後、2局目、3局目は終盤の逆転もあり連勝したことで、自信を深められたように見受けられました」
この2戦に続いて叡王戦の第1局が開催されたのだが、そこでは藤井の将棋が驚くほど一変していたという。
「豊島さんの将棋は、序盤から積極的に主導権を奪いに前へ前へと行くスタイルで、藤井さんもそこで圧倒されていた。ですが、逆に藤井さんの方が序盤から未知の局面に挑戦したりと、豊島さんのお株を奪うかのような積極的な攻めを見せていたんです」(深浦九段)
その結果が、史上最年少での三冠。これまでなかなか勝てなかった豊島を相手に白星を挙げ、番手勝負で先行できたこの第2・3局こそが、藤井がさらに進化するターニングポイントだったのだ。
そこで竜王戦である。先の専門誌記者が次のように語る。
「19年に竜王と名人という最も格の高い2つのタイトルを同時獲得したこともあり、将棋界では『豊島時代』が来るとみられていました。ただ、藤井の台頭でその機運は高まりきる前に終わった感がある。豊島が無冠、藤井が竜王を獲得して10代四冠ともなれば、将棋界の勢力図は一気に新局面を迎えます。羽生善治九段(51)以来の全タイトル同時保持を目指し『八冠ロード』へと突入することになるでしょう」
*「週刊アサヒ芸能」10月21日号より。(2)につづく
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