藤井聡太「竜王戦」で駆け上がる「八冠ロード」(1)終盤の逆転劇で自信を深め… (2/3ページ)
四冠を目指す竜王戦では、王位戦防衛、叡王戦挑戦と同じく、豊島将之竜王(31)との対局になります」(専門誌記者)
くしくも3つのタイトル戦が連続して「藤井─豊島」のカードになったことは、決して偶然ではない。将棋界の8大タイトルは昨年来、藤井、豊島を含む4人の棋士が独占しており、いわば「四天王時代」が到来していたからだ。
「2人に加え、三冠を保持する渡辺明名人(棋王・王将)=37=と、タイトル3連覇中の永瀬拓矢王座(29)です。ただ、中でもここ最近の藤井三冠の強さは群を抜いている。ともすれば、近い将来『藤井一強』時代が到来しそうです」(専門誌記者)
その根拠となるのは、先述した今年の3つのタイトル戦の内容である。王位戦では第5局の立会人を務めた、深浦康市九段が解説する。
「棋聖戦は、前年に藤井さんにタイトルを奪われた渡辺名人が挑戦者となりましたが、5番勝負を藤井さんが3連勝で一蹴、内容的にも圧勝でした。リターンマッチに気合が入った渡辺さんを、藤井さんの充実度が上回った、という格好でした。王位戦7番勝負で戦った豊島竜王は、それまで1勝6敗で『天敵』とみられていた相手。