「吉野家」30億円超の黒字に大転換でも素直に喜べないワケ (2/2ページ)
「同社の核となる『吉野家』も今期はこれといった爆発的ヒット商品はなく、前年同期比1.1%の減収と売上自体は落ちていますし、決して良い状況とは言えないでしょうね。ぶっちゃけてしまえば、助成金収入が41億円以上入ったのが黒字化の最たる要因でしょうし、“吉野家復活”とするにはまだ早いのではないでしょうか。しかも、原油価格の高騰によって今後は物流にも影響が出てくる可能性があり、なにより世界的な需要拡大やコロナ禍での人手不足によってアメリカ産牛肉の価格が大幅に高騰しています。ライバルの『松屋』も『プレミアム牛めし』を『牛めし』に一本化することで実質的な値上げに踏み切っていますから、むしろこれからが正念場となるかもしれません」(経営コンサルタント)
ネット上では黒字化した吉野家HDを称賛する声が多くみられるが、いつまでもこの状態は続かないかもしれない?
(小林洋三)
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