不景気なのに貧しくないとはこれ如何に!?経済破綻寸前の日本を支えた「あの国」とは (3/3ページ)
私たちは、日本でアメリカナイズが進んだのは「戦後」だと思い込みがちですが、実は昭和初期の段階で、日本の――いや日本どころか世界の――「アメリカ化」は進んでいました。戦前・戦中を生きた世代が意外とカタカナ文字に馴染んでいるというのも、そうした時代背景を物語っています。
それくらい、アメリカの影響力は絶大でした。
ただやはり、貧富の格差は当時の日本にとって大問題でした。近代的な集合住宅が建てられてもそこに住める人はごく一握り。「モボ・モガ」などという存在は実際にはごく例外的です。
女性のタイピストやバスの車掌が登場した、などという内容で「職業婦人」の社会進出が達成されたと記す歴史書もありますが、それも限られた高学歴の女性に限られたものでした。働く女性のほとんどは低賃金の状況だったのです。
男性も例外ではありません。「サラリーマン」などというのは当時の人口比率で見ればわずかなもので、大半は小規模な小売業でした。女性が社会進出したように見えるのは、実は女性も働かなければ生活が成り立たない状況だったからなのです。
この時代だけではなく、日本とアメリカというのは、私たちが想像するよりもずっと長く根深い関係にあります。その点を見落とすと、日本近代史のところどころが「意味不明」になってしまうんですね。
参考資料
井上寿一『教養としての「昭和史」集中講義』SB新書、2016年
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