勉強しすぎちゃダメ?戦国武将・高坂弾正が『甲陽軍鑑』に記した学問の心得とは (2/3ページ)

Japaaan

但し、国を半国とも持ち給ふ大将は、学問きはめ、詩・聯句などあそばせば、文武二道と申して現世・未来までひとの誉句になり給ふなり。されどまた国持つ大将も、物の本部数をよく談義なさるゝほどにて、それより武辺場数少なければ、国持ちをも少しぬるきやうに大略は沙汰するものなり。そこのほどをよく分別なさるべき事。

※『甲陽軍鑑』口書より

【意訳】武士が奉公する上で、よく勉強して知識を身に着けることは大切である。が、どのジャンルにおいても書籍(テキスト)は1冊、多くても2、3冊も読み込めば十分な知識が得られる。それ以上読み込んでも学習効果が薄く、特に漢詩や和歌などは趣味に過ぎない。

もっとも、国の半分も支配するような大将であれば、豊かな学識をもって文武両道と賞賛されることもあろうが、立てた武功よりも読破した本数の方が多いようだと、文弱の批判は免れまいことを、よく心得ておくことだ……。

まぁ、仕事の上で必要な物事を知っていた方がいいのは当然としても、読書は知りたいテーマについて1冊、多くて2~3冊も読めばお腹いっぱい。

本は1テーマ1冊で十分?

それ以上読み漁ったところで、だいたいどれも似たようなことが書いてあるし、まして漢詩や和歌なんて学ぶのは趣味の世界、奉公の役には立たないと切り捨てています。

もちろん、ひとかどの人物ともなれば文武両道でありたいものですが、それでも武をアイデンティティとする武士として、武功の数よりも読んだ本の冊数が多いようでは、さすがにいかがなものでしょうか。

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