マネージャーに求められる人間力よりも大切な能力とは (2/4ページ)
自部署の目標達成のためのPDCAを回すためには、あるべき姿やビジョンを設定する力、現状を把握する力、分析する力、ギャップを見出して、そのギャップを埋めるための仮説を立てて実行する力、結果を検証して次につなげる力が必要です。
また、部下育成のためのPDCAを回すためには、計画的に経験を与え、その経験から何を学べたか、そして今後に生かせる教訓は何かという経験と学びのサイクルを回せるようにフォローする力が必要です。
――「マネージャーには人間力が必要だ」という言説は私も目にしたことがありますが、それは必要ではないということですか?
宮川:いえ、そうではありません。マネージャーには人間力が必要だという話はもっともだと思うのでそのための努力はぜひするべきですね。ただし、全人格的な人間力が必要だと定義づけてしまうと、それが不足している人はどうするのか、どうやって身につければいいのかとなってしまいます。
しかし、PDCAを回す力というのは手法ですから自分の中で型として確立しやすいはずです。そのマネジメントの型をしっかり確立したうえで、その型に基づいてPDCAを回していくと。そして都度の成功体験や失敗体験を反映させて、マネジメントの型をブラッシュアップすることでより再現性の精度が高まります。
1つ目にあげたコーチングスキルやファシリテーションスキルなどの個々のスキルもPDCAを回していくための補完的なスキルですから、やはりPDCAをうまく回す能力が一番重要ではないかと思いますね。
よく、「変化が激しく先行きが不透明な今の時代こそ、○○スキルが必要だ」のような表現を目にしますが、先ほど申し上げたようなマネジメントの型を既に自分なりに確立している人がそれを取り入れるということならよいと思います。
間違っても、「○○スキルがあれば成功する」というものではないですし、それを学ぶ研修を1日受ければ自分が変わるというものではないでしょう。
――ビジネスを取り巻く環境であったり、価値観、それこそ今お話ししたような求められるツールもどんどん変化しています。