運命の人のはずでは……? 突っ走り過ぎた恥ずかしい失恋エピソード (3/4ページ)
私は持ち前のSPP(※スーパーポジティブパワー)を発揮して考えた。私は生徒であり、S先生は教育実習中という立場なので、恋愛関係に発展しては困るから、わざと冷たく突き放したのかもしれない。ということは教育実習が終われば、なにかしらのチャンスが到来する可能性アリ……ってコト!?
しかしその真意を確かめる勇気が出ないまま教育実習期間は終わり、先生は学校に来なくなった。
■まだ地獄は終わらない
月日は流れ、文化祭シーズンが到来する。忙しく準備に追われるうちに、失恋の傷も徐々に癒えていった。
しかし、文化祭当日。友人が、気まずそうに私にこう話しかけた。
「ねえ、あれ……」
友人が指差した先には、S先生がいたのである。いつもスーツだったS先生の私服姿にときめいたのも束の間、その隣にいる人物に驚愕する。
S先生と仲睦まじく歩いていたのは、腰にシャンプーハット巻いとんのかいってくらい短いスカートを履き、ウェットスーツくらいタイトな黒ニットを身にまとい、赤いメガネをかけた巨乳の女だったのである。
S先生が、エロい女と文化祭にやって来た!
私は白目を剥いた。
エロい女と一緒にいる先生は、これまでに見たことのないほどの笑顔を浮かべている。「ご褒美が無いと勉強ができないのはありえないと思います」とかいう冷徹なメールを送ったのと本当に同一人物ですか?
そしてさらに、私に追い打ちをかける事実が明らかになる。その彼女は、聞いたところによるとS先生がバイトをしている塾の教え子だそうなのだ。ということは。「私が生徒だから手を出せなくてわざと冷たく突き放した」という「やさしさ説」が完全に打ち砕かれた。普通に純度100%の「厳しさ」でしかなかった。私だからダメだったし、私だから突き放されたのだと理解した。この世でもっとも悲しいQEDである。
呆然と立ち尽くしていると、先生がこちらに向かって歩いてくる。私はフォレスト・ガンプを彷彿とさせる見事なフォームでその場から一目散に走って逃げた。