全国47都道府県「カップ日本酒」冬のNo.1ランキング!安いだけじゃない、本当にうまい隠れた銘酒は
50歳以上のお父サン世代の中には、日本酒のカップ酒は「甘ったるい安酒」というイメージを持っている人も多いかもしれない。だが、それも近年、大きく変化しているという。
日本酒をこよなく愛し、唎酒師の資格まで取った漫才コンビ『にほんしゅ』の北井一彰氏は、「日本酒通をうならせる“カップ美酒”も数多くあります」と話す。
「2000年代から、全国の有名蔵元が自社の看板銘柄をカップ酒として売り出しました。それまで地元の人しか飲めなかった隠れた美酒が、カップ酒として手軽に飲めるようになったんです」(日本酒ライター)
カップ酒とはいえ、味や香り、新鮮さは基本的に一升瓶の酒と同じ。今や、こうしたカップ酒が全国に120銘柄以上はあるという。
カップ酒は、酒屋や通販でも買えるが、これだけあると、いったい、どれを飲めばいいのか迷うところ。
今回は、前出の北井氏に加え、カップ酒に特化した日本酒専門店『味ノマチダヤ』(東京都中野区)の外飲み推進課・印丸佐知雄氏、複合型商業施設『まるごとにっぽん』(東京都台東区)のチーフバイヤーとして、全国の地酒をセレクトしている唎酒師の藤生安津子氏の意見をもとに、常温、熱燗、冷酒でおいしいカップ酒の各ベスト3を選出した。
まずは、寒い日に飲めば五臓六腑に染み渡る「熱燗ランキング」。熱燗は、50度前後に温められた日本酒のことを良い、甘みが強まるとされる。
そんな熱燗にしておいしいカップ酒3位は、大阪府の『秋鹿 千秋 純米酒』だ。
「醸造元は、大阪でも自然豊かで、おいしいお米の産地である能勢町にあります。このお米のおかげか、千秋は日本酒本来の米のうま味と甘みがしっかりしている。燗酒にすると、酒の芳醇さがより一層、際立ちます。私は寒い季節、外でバーベキューをしたときに、この千秋を飲んだことがあるんですが、外の冷やっとした空気と熱燗の芳醇なうま味がマッチし、バーベキューの肉が一層おいしく感じられました」(北井氏)
■隠れた銘酒は、熱燗がおすすめ
2位には島根県の『玉櫻純米 悠々燗々』。
「この日本酒は燗酒にすることを前提に造られています。熟成時間がやや長いせいか、味に深みや甘さがあるんです。それを燗酒にすることで、キリッとした辛みが出てくるんです。手酌のツキノワグマが描かれたデザインも、かわいらしくて人気です」(藤生氏)
そして1位に選ばれたのは、数ある酒どころを抑え、東京の『喜正 純米酒』だ。
「あきる野市の酒蔵が造っているお酒です。社長さんが本格的に酒造りを始めてから、まだ6年目ですが、近年は酒質もグングン上昇、米の味をしっかり出して、お燗での味の膨らみはホッとするうまさ。“東京に地酒なんてあるの?”なんてイメージを持っている方に、ぜひ試してほしいですね」(印丸氏)
地酒専門店を中心に売られている“隠れた銘酒”は、熱燗にすることで、芳醇さがより引き立つという。
ちなみに、カップ酒を熱燗で飲むときの注意点としては、温める前に必ず、容器に書かれた説明書きをチェックすること。
「燗酒は、湯煎が基本。お湯で温めると、まろやかな味わいになってよりおいしく仕上がります。ただ、大関のワンカップに“60度以下のお湯は大丈夫ですが、耐熱ではないので割れる可能性もあります”と注意書きがあるように、カップによって温度や温め方は変わってきます。火加減も難しいので、カップ酒の手軽さを生かすなら、レンジ燗が無難です」(北井氏)
1月24日発売の『週刊大衆』2月7日号では、常温と冷酒のおいしいカップ酒ランキングもそれぞれ掲載している。「甘い安酒」と侮るなかれ!