人気放送作家・オークラの「バナナマンすり寄り作戦」とは!? (2/2ページ)

新刊JP

そこで、バナナマンが出演するライブ後に、設楽氏がシティボーイズライブを見ていることを知っていたオークラ氏は「シティボーイズとか見ると若手のライブ演出ってダサくないですか?」と話しかけた。これがすり寄り作戦のポイントで、「若手のコントライブはダサい→どうすれば格好良くなる?→俺の力があれば格好良くできる!」という論法ですり寄ろうとしたのだ。

さらに、オークラ氏は、将来自分でやるであろうコントライブに備え、当時、数十万円したパワーマックを借金して購入していた。実はまだ使いこなせてなかったが「パソコンを持っているからデザインができます」「なんなら映像も作れます」と熱弁し、数ヶ月後、バナナマンと一緒にユニットライブを行うことになる。

オークラ氏の「バナナマンすり寄り作戦」は成功し、1997年6月にバナナマン、長井秀和、オークラ、そしてラブタンというフリーの女優さんで『ピンクマニュアルズ』というユニットライブを開催し、大成功で幕を閉じる。
オークラ氏の夢である「さまざまなカルチャーが融合するコントライブを作り上げる」の第一歩は、バナナマンとのユニットライブから始まったのだ。そして、今でもTBSラジオ『バナナマンのバナナムーンGOLD』で放送作家を担当し、バナナマンの単独ライブにも関わり、バナナマンとの親交も深く、オークラ氏は「第3のバナナマン」とも呼ばれている。

芸人から放送作家へと転身し、バナナマンや東京03、おぎやはぎ、バカリズム等と出会い、オークラ氏の下積み時代が綴られた本書。1990年代から今に至るお笑い界も垣間見ることができる。
「さまざまなカルチャーが融合するコントライブを作り上げる」という目標に向かい、邁進した自意識とコメディの日々を本書から楽しんではどうだろう。

(T・N/新刊JP編集部)

「人気放送作家・オークラの「バナナマンすり寄り作戦」とは!?」のページです。デイリーニュースオンラインは、カルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る