ダ・ヴィンチの530年前の発明品「空気スクリュー」は本当に空を飛ぶことが実証される

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ダ・ヴィンチの530年前の発明品「空気スクリュー」は本当に空を飛ぶことが実証される
ダ・ヴィンチの530年前の発明品「空気スクリュー」は本当に空を飛ぶことが実証される

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image credit:Austin Prete/University of Maryland

 人類史上最高の天才の1人と称されるレオナルド・ダ・ヴィンチは、傑出した芸術作品のみならず、多才で、数々の発明品のスケッチも残している。

 そうした発明品の中に、「空気スクリュー(aerial screw )」がある。1480年代後半に描かれたもので、1480年代後半に描かれたもので、らせん状のローターを持つ、ヘリコプターのようなものだ。

 しかし、実際に具現化させたところで、空を飛ばないだろうと言われてきた。だが、やはりダ・ヴィンチは本物の天才だったようだ。

 彼が描いた空気スクリューを、最新の素材と技術で再現したところ、きちんと飛ぶことが実証されたのだ。その姿は現代のドローンそっくりで、静音性に優れているという。

・ダ・ヴィンチの発明品をモデルにしたドローン
 ダ・ヴィンチの残した「空気スクリュー(aerial screw )」のスケッチ元に、メリーランド大学航空宇宙工学科の大学院生オースティン・プレテ氏らは、「クリムゾン・スピン(Crimson Spin)」を開発した。

 設計が始まった2019年当時、このヘリコプターが本当に飛ぶとは誰も思っていなかったそうだ。

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ダ・ヴィンチが描いたヘリコプター「空気スクリュー(aerial screw)」 / image credit:public domain/wikimedia

 しかしシミュレーションと3Dプリンターで作られた試作品からイケそうであることがわかり、開発に熱が入るようになったのだという。

 クリムゾン・スピンの開発は、ダ・ヴィンチが望めなかった現代科学の恩恵に浴している。

 たとえば、木材や革といったルネサンス時代でも手に入った素材は、航空機に使うには重たすぎる。またコンパクトなエネルギー源も当時はなかった。

 一方、クリムゾン・スピンには、アルミやプラスチックのような軽量素材が使われ、モーターやバッテリー、コンピューターによる制御システムが搭載されている。

 機体を設計するにあたっては、流体力学シミュレーションで最適な形状を検討することだってできた。

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 さらに現代のクアッドコプター技術もまた役立っている。クリムゾン・スピンはダ・ヴィンチのスケッチとは違い、4基のローターで空を飛ぶ。

 だが、もしもスケッチ通りのシングルローター式の機体を作っていたら、ずっと複雑な構造になっていただろうという。

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ダ・ヴィンチが描いたヘリコプター「空気スクリュー(aerial screw)」 / image credit:public domain/wikimedia

 シングルローターのヘリコプターは、複雑なギアや制御機構でローターの傾きを調整しなければならないからだ。

 クアッドコプターの場合、ローターの回転速度を微妙に変化させることで、機体を制御できる。重量の増加やそれに伴う安定性の問題などはあるものの、シングルローターよりも構造をシンプルにできる。

 クリムゾン・スピンは、アメリカ、カリフォルニア州サンノゼで開催されたデザインコンテスト「Transformative Vertical Flight 2022」で発表された。

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Drone Flies Using Da Vinci’s 530-year-old Helicopter Design・ダ・ヴィンチやはり天才だった?普通のヘリコプターよりも静か
 プレテ氏によると、クリムゾン・スピンは奇妙な空力で空を飛ぶのだという。

 たとえば超音速旅客機コンコルドのようなデルタ翼機は、翼の先端を過ぎたところで捻れた空気の渦を作り出す。そして、この渦が気圧の低い部分を生み出すために揚力が増加する。

 シミュレーションの結果、クリムゾン・スピンのらせん翼の外側のふちにも似たような渦が生まれることがわかっている。これがらせん状に下がっていくことで、機体に上向きの推進力が加わる。

 これによるメリットもある。ローターから吹き下ろされる風(ダウンウォッシュ)が従来のヘリコプターよりも小さいのだ。つまり埃などが舞い上がりにくく、おそらく音も静かであるということだ。

 なお今回のクリムゾン・スピンはあくまで無人機だが、プレテ氏によると、うまく大型化すれば、人間を載せられるようにもなるそうだ。

 人間が乗れて、静粛性は現代のヘリコプターよりも優れている。さすがはダ・ヴィンチ、530年も前に、優れた航空機のアイデアを思いついていたのだ。

written by hiroching / edited by parumo


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