金魚ホラーサスペンス。巨大な個体を含む2万匹以上の金魚がカナダの池で発見される
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昨年の夏、トロントにあるバスケットボールコート2面分ほどの調節池で、2万匹以上の金魚が見つかり、専門家を仰天させた。
捨てられたものが繁殖したと推測されるこの金魚、すごいのは数だけではなかった。中には重さ1.3キロもある巨大な個体もいたのだ。
過去40年、北米の都市ではこうした調節池がいくつも作られてきたが、今そこには外来種の金魚がウヨウヨしているという。
・なぜ増えすぎたのか?
調整池は、集中豪雨や洪水などで、河川の流下能力が超過しないよう、河川に入る前に一時的に水を溜める池である。
トロント大学やカナダ水産海洋省の専門家は、このような巨大金魚は池の汚染環境が原因なのか、それが付近の五大湖に生息する在来種を駆逐したりしないのかどうか、調査を進めている。
調査チームの1人、トロント大学のニコラス・マンドラック氏は「私たちは”スーパーインベーダー”を作り出してしまったのだろうか?」と自問する。
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・東アジア原産の金魚、北米では侵略的外来種
金魚は東アジア原産だ。しかし150年ほど前、おそらく船のバラスト水によって運ばれ、北米の河川や五大湖にたどり着いた。様々な外来種がそうであるように、金魚もまた地域の環境に悪影響を与えている。
金魚は食欲が旺盛で、水底の細かい泥を口に含むと、それを吐き出しては落ちたエサを手当たり次第に食べる。
このとき植物の根まで食べてしまうし、水も濁らせる。すると水に光が差し込みにくくなり、植物や目で見て捕食する生物に悪影響を与える。
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・人間の放流が原因である可能性
外来種の金魚が北米に住み着いたのは、ずいぶん昔のことだ。
だがここ10年、洪水調節池の建設と合わせるように、カナダの調整池や五大湖で急増している。そうした池にいる金魚は、人間が放流したものだろうと考えられている。
湖に生息していた金魚が、河川をさかのぼって遠く離れた調節池まで自力でたどり着けたとは思えないからだ。
ほとんどの魚は、調整池のように雨によって水位が大きく変化する不安定な環境では生きいけない。
おまけにこうした池は酸素に乏しく、浅いために比較的水温も高い。ところが金魚には特殊な代謝機能があり、酸素なしでも5ヶ月生きることがある。
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・地球温暖化も原因の1つ
ここに追い討ちをかけるのが温暖化だ。
温暖化が進むと、河川や湖の酸素が減少する。しかし低酸素環境への適応力がある金魚は、温暖化が進んだ環境において在来種よりも有利である可能性がある。
もしこれが正しいとしたら、調節池から自然の河川や湖に入り込んだ金魚が、これまでよりもずっと大きな悪影響を生態系に与える恐れがある。
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・金魚の温度耐性をチェック
マンドラック氏らが調節池の金魚を調査をしているのは、真の原因を突き止め、増殖に歯止めをかけることだ。
たとえば昨年夏、2つの調節池で捕獲した金魚で、水温に対する強さが実験された。水温を少しずつ上げて、金魚がきちんとした姿勢を維持できなくなるポイントを探るのだ。それが耐えられる水温の限界となる。
今年、調節池24ヶ所の金魚と、五大湖に生息する野生の金魚で同じことが行われる。また、いずれは温度耐性に関連する遺伝子の特定も試みられる。
野生種と調節池の個体とでこの遺伝子に違いがあれば、温度に適応している証拠となる。
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・調節池の環境的特性調査
このプロジェクトでは、調節池の環境的特徴を把握することも目的の1つだ。
ほとんどの場合、池の深さは1.8メートル未満で、そのために比較的暖かい。また道路に撒かれる凍結防止用の塩や農地から肥料が流れ込んでくるために、塩分濃度や栄養価が高い傾向にある。
こうした環境は水に含まれる酸素を低下させる。さらに環境DNAを利用して、調節池に生息する動物の特定も試みられている。
もし金魚の存在が明らかになれば、それらが周辺の水路に進出しないよう対策を打たなければならない。・将来的な予防に備えて
将来的には予防も大切になる。たとえば魚の放流禁止を呼びかける看板を設置し、どうしてものときはペットショップなどに返却するよう周知するのだ。
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さらに金魚のような外来種が自然環境に広まらないよう、洪水調節池の設計も見直す必要がある。
池と周辺水路との間に柵を設けたり、調節池に金魚を捕食する在来種のバスを放流したりするのも有効だろう。
専門家は、池の下流に生息する在来種が手遅れになる前に、この脅威をきちんと把握したいと願っている。
「リスク評価が終わるまでは、金魚が自然環境に入らないよう全力を尽くさねばなりません」と、マンドラック氏は語っている。
References:Supersized Goldfish Could Become Superinvaders - Scientific American / written by hiroching / edited by parumo
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