波乱のプロ野球ペナント序盤戦!「開幕9連敗ドロ沼」阪神・矢野監督「退任発言の真意」、「好調」巨人は菅野頼り?「2022年シーズンどうなる?最新ニュース」
セ・パ両リーグともに、連勝&連敗が続けて起こる、波乱の幕開けとなったプロ野球。チームによってはすでに離脱者も出ており、対戦カードの一巡を前に、早くも明暗が分かれつつある。
「負けても絵になるビッグボス新庄日ハムと、矢野阪神の開幕連敗にばかり注目が集まりましたが、延長12回制の復活もあって、競った試合が多い。どの球団もGWまでに、どれだけ勢いに乗れるか。この1か月の戦いが、勝負の鍵となりそうです」(在京スポーツ紙デスク)
目下、首位に立つ巨人&ソフトバンクが順当に“盟主復権”を果たすのか。勝ち負けだけでは見えてこない、12球団の“荒れるベンチ裏”を覗いてみよう。
まずは好調の巨人から。新守護神・大勢(22)を筆頭に、赤星優志(22)、ポランコ(30)など、新戦力が躍動。原采配もさえ渡り、気の早いファンからは、「このまま独走」の声も聞こえてくる。しかし、
「幸先よく、菅野智之(32)に勝ちが続けてついたのはよかったですが、問題は中身です。躍動感やキレがなく、投げ終わりも、どこかドタッとしている。これから上向くような兆しも感じられないし、そこは、やはり不安要素でしょう」
こう危惧するのは、江本孟紀氏だ。
今季の巨人はとりわけ、投手陣に1軍経験の乏しい若手が多い。それだけに大黒柱、菅野の好不調は、チームの浮沈に直結する。
「現状は新戦力が機能しているが、彼らにはプロに必要な馬力やスタミナ、制球力はまだ足りない。ヘバるときは必ず来ます。そうなったときに外国人頼みでは心もとない。今は打線が元気だからいいが、使い方はよくよく考えていかないと危険だよね」(前同)
ただ、そこは名将・原辰徳監督(63)。投手陣を預かる桑田真澄コーチ(54)の声にも「今季は、ちゃんと聞く耳を持っている」(前出のデスク)と、もっぱらだ。
■阪神は開幕から9連敗の屈辱
自身も投手コーチ経験者である、藪恵壹氏が言う。
「いくら原さんでも、根拠が明示されて、それが納得に足るなら、進言は聞きますよ。野村(克也)さんなども“なんでや?”と、よく聞き返していましたが、大事なのは言い方であり、持って行き方。桑田さんの“プレゼン力”が利いているということでしょう」
藪氏が「象徴的」と語るのが、4月3日の阪神戦だ。6点リードで2点を返された最終回、2死走者なしから、近本光司(27)が四球で出塁した局面だ。
「次打者は中野拓夢(25)でしたが、一発出れば同点の場面。桑田さんは、すかさず原さんに耳打ちをして、高梨雄平(29)を準備させていた。基本的なことですが、それを抜かりなくやれるか否かの差は大きい。連敗中の阪神なんかは、そこでまさしく後手を踏んでいましたからね」(前同)
その指摘通り、阪神は開幕から9連敗の屈辱を味わった。5日のDeNA戦で西勇輝(31)が完封勝ちし、歴史的な開幕連敗が、やっとストップ。頼みの4番・佐藤輝明(23)にも待望の一発が飛び出している。
「当初は下位に置いていた大山悠輔(27)を、5番に入れたことで多少、つながりが出てきた。ただ、新守護神のケラー(28)で派手にコケた開幕戦もそうだが、“4番・佐藤”を決め打ちしたことで、自ら選択肢を狭めてしまった感は否めない。例の“退任発言”も含め、前言撤回を潔しとしない矢野の性格が、あらゆる面で災いしているような気がします」(同)
いまだくすぶる、開幕前の監督退任発言ついては、江本、藪の両氏は奇しくも同意見。
「プライドが邪魔して、やらないだろうが」と前置きしつつ、江本氏が続ける。
「早い話、緊急記者会見を開いて、“辞めると言ったけど、やっぱ辞めない”とでも言えばいい。そのうえで、選手たちには“去年の巨人も優勝争いの最中に10連敗してたじゃないか。ここからだ”と、ハッパを掛けてやればいいんです。難局で、いかにハッタリをかますか。それこそが、器量の見せどころだと思いますけどね」
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