想像以上に豊かだな!縄文時代の人は何を食べていたの?縄文人の意外な食生活の実態
縄文人は何を食べていたのか?
縄文時代の人が何を食べていたのか、考えてみたことはありますか?
食べたいものを食べたいときに食べたいだけ食べることが出来る今の時代から見ると、想像ができないほど不便でおいしくないものばかりだったんだろうな……と想像してしまいますよね。
だけど、遺跡から発掘された遺物などを見ると、当時の人たちは、私たちが想像しているよりも遥かに豊かで健康的な食生活を送っていたことが分かります。
そんな、縄文人たちの意外な「食」の実態を紐解いていきます。
縄文時代は今から13,000年くらい前から1万年程続いた文化です。
それほど昔の食事を想像しようとすると、マンモスを狩ってワイルドに焼いて食べる。というのを想像する人が多いんではないでしょうか。アニメなどでもそういうシーンをよく見かけますよね。
ところが狩猟をして肉を食べる、というような単純な食生活ではなかったと推測されています。
縄文人は、焼く、煮る、蒸す、干す、茹でるなど、今と変わらない方法で食にこだわる人たちだったのです。
食にこだわるのに時代は関係ないんですね。
昔は今と比べて包丁や調理器具などはもちろんありませんでしたが、当時の人たちは工夫をしてさまざまな調理法で食事を楽しんでいました。
狩ってきた動物の肉の調理にあたっては、尖った石を使い器用に肉を切っていたといいます。包丁代わりにしていた石は、狩猟用の矢尻や、大工仕事の錐としても使われていました。
主食はなんと「ドングリ」!また、主食としてドングリを食べていたといわれています。
実はドングリは、現代の日本人の主食であるお米と同じように、万能の食材だったのです。
お米も、そのまま炊いて食べてもよし、米粉にしてパンケーキやヌードルなどにしてもよしの万能食材ですが、縄文時代の人の主食だったと思われるドングリも負けてはいません。
茹でてそのまま食べることもできます。粉末にすればクッキーも作れますし、いわゆる「縄文土器」で煮ればお粥のようにもなります。
ドングリだけではありません。栗やクルミは保存しておけば一年中食べられますし、保存食としても最適です。
また、栗やクルミにはビタミンB1が豊富に含まれており、現代のお米と比べても栄養がしっかり取れていたと思われます。
さらに「貝塚」の存在からも分かる通り、貝も頻繁に食べられていました。
遺跡から銛なども見つかっていることから、魚も多く食べられていたようです。食べるものが偏っているかと思いきや、今と変わらず四季折々の食材をふんだんに活用した、ぜいたくな食生活だったんですね。
また食材だけでなく、山椒などの調味料も使っていと言われています。材料だけでなく味付けにもこだわっていた可能性があるのです。
現代の日本も「食の国」と言われるほど自然豊かですが、手つかずの自然の恵みをそのまま旬の季節に食べていた縄文人は、現代に生きる私たちなどよりも、はるかに舌の肥えた食通だったのかも知れません。
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