腸内細菌と脳が直接対話している様子が観察される。腸が指令を出していた (3/4ページ)
体温・性欲・食欲・喉の乾きといった体の重要な機能は視床下部が管理していますが、それに匹敵する巧みさです」と、フランス国立研究センターのピエール=マリー・レド氏は話す。
ニューロンはこうした細菌の活動(増殖と死)を感知して、食べ物が腸内の生態系に与える影響を把握しているようだ。
「特定の食べ物を食べすぎれば、その刺激で特定の細菌や病原菌が偏って成長します。すると腸内のバランスが崩れてしまいます」と、パスツール研究所のジェラール・エベル氏は話す。
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・脳疾患や代謝疾患の新たな治療法に期待
ムロペプチドが視床下部ニューロンと代謝に与える影響は、それが脳内で果たしている機能について疑問を投げかけるとともに、NOD2様受容体の遺伝的変異と脳の病気との関係を解明するヒントになるだろう。
これがきっかけで神経科学・免疫学・微生物学の3分野が連携すれば、糖尿病や肥満などの代謝疾患や脳疾患の新しい治療法が登場するかもしれない。