腸内細菌と脳が直接対話している様子が観察される。腸が指令を出していた (2/4ページ)

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 注目されたのは、ほとんどの免疫細胞に備わっている「NOD2様受容体(ヌクレオチド結合オリゴマー化ドメイン様受容体)」だ。この受容体は細菌の細胞壁を構成する「ムロペプチド」を感知することができる。

 また、NOD2様受容体の情報を持つ遺伝子の変異が、クローン病などの消化器疾患、神経疾患、気分障害などと関係があることも知られている。

 しかし、脳の神経活動と腸の細菌活動に直接的な関係があると証明するには、これまでのデータだけでは不十分だった。今回の研究は、見事その証明に成功している。

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・腸内細菌の欠片が脳中枢に直接作用
 マウスの脳の観察でまず明らかになったのは、視床下部をはじめとする脳内各所のNOD2様受容体がニューロンによって発現していることだ。

 次に、こうしたニューロンの電気活動が、腸からやってきたムロペプチドに触れると抑制されることも確認された。

「腸・血液・脳に含まれるムロペプチドは、細菌が増殖している指標とみなせます」と、パスツール研究所のイヴォ・G・ボネカ氏は説明する。

 それとは反対に、NOD2様受容体がないところでは、ムロペプチドによってニューロンの活動が抑制されることはない。

 すると、脳は食欲や体温を調節できなくなってしまう。マウスは体重が増え、糖尿病を発症しやすくなってしまうのだ。

 この結果は、ニューロンが細菌のムロペプチドを直接感知するという驚くべき事実を実証している。こうした機能は主に免疫細胞が担っているとされてきたものだ。

 「腸内細菌の欠片が脳中枢に直接作用するとは大発見です。
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