トトメス3世がUFOを目撃していた!古代エジプトの「トゥリ・パピルス」 (2/3ページ)

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王の軍隊は陛下と共に見張っていたが、夕食時を過ぎると円盤は南の方角に向かい、さらに天高くへ昇った。すると天から魚などが降り注ぐという、建国以来かつてない驚異的な現象が起きた。陛下は、アメン・ラー神の心を鎮めるために香をおたき上げになった。そして、この出来事を陛下のために、永遠に記憶されるよう、生命の家の年報に記録するよう命じられた」
 
 確かに、光り輝く円盤型のUFOが古代エジプト上空に出現したとも取れる驚きの内容だ。しかし、その後に「魚が空から降る」といった異変は起きたものの、例えば宇宙人らしき人が顔を出した、という展開にはなっていない。

 実際、トトメス3世は光り輝く円盤から始まった一連の事件を太陽神の怒りによるものだと考えたようなので、このパピルスの内容も単なる異常気象の記録だった可能性が高い。空から魚が降ってきたという記述は、竜巻や嵐が関係しているかもしれない。

 そもそも、このパピルスの内容が本当に正しいのか、という意見もある。当時パピルスの原本を実際に見たのは複写したアルベルト・トゥリ氏のみと考えられるため、まず出典の信ぴょう性に疑問がある。またボリス・ド・ラシェヴィルツ公に提供された複写には多くの間違いが含まれていたとされる。その後に翻訳された場合、本来の文からかけ離れた内容に訳されてしまう可能性は十分にあり得るだろう。

 古代エジプトのUFO事件をつづったパピルスの原本の所在は、現在も不明のままである。

山口敏太郎
作家、ライター。著書に「日本怪忌行」「モンスター・幻獣大百科」、テレビ出演「怪談グランプリ」「ビートたけしの超常現象Xファイル」「緊急検証シリーズ」など。

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