運命の糸は切れることなくつながっていた。施設に託した2匹の猫と2人の女性の物語 (3/4ページ)
10年前に自分が救った2匹が、今度は誰かに救われて幸せに過ごしてほしいとAさんは切に望んでいた。しかし、2匹の老猫を引き取ってくれる家を見つけることは容易ではなく、Aさんはとても心配していた。
そんなAさんの胸の内を知った施設側は、ある1人の女性を思い浮かべた。・2匹の猫、10年後に元の飼い主であるBさんのもとへ
施設側は、10年前にBさんの2匹の猫を引き取ったAさんの願いを、今度はBさんが受け入れることはできないかと考えた。
というのも、Bさんとポンゴ基金は10年前の件をきっかけに、以降もFacebookを介して連絡を取り合っていたのだ。
Bさんはオレゴン州に住んでいたが、数年前に引っ越して別の州で暮らしている。現在は、家も仕事も見つかり、落ち着いた暮らしをしているようだ。
困難を乗り越えたBさんは、常々施設側に「もし安全な場所を必要としている猫がいたら、連絡してください。事情があって、猫を手放さなければならない飼い主の辛さは十分しっていますから」と伝えていたという。
早速、施設側はBさんに連絡した。2匹の猫の話を聞き、それが10年前に自分が手放したペニーとルーシーだと知ると、2度と2匹に会うことはないだろうと思っていたBさんは号泣した。
施設スタッフは、BさんにAさんの事情と、2匹がこの10年間Aさんにとても大切に愛されていたことを伝えた。
その数日後、AさんとBさんはオレゴン州のポートランドで対面した。2匹の猫に対する共通の愛情を共有した2人は、強く抱き合った。
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余命わずかのため、愛する2匹を諦めざるを得なかったAさんだが、最高の飼い主に託すことができ、心の底から安堵したことだろう。
今、2匹は10年前の飼い主だったBさんのもとで、幸せに暮らしている。
2匹の猫たちがつないだ2人の女性。