プロレスの天才・武藤敬司、来春引退…「去年の夏頃から考えていた」「周りを見渡すと引退した多くの先輩たちは…」直撃インタビュー
プロレス界最後の大物、武藤敬司(59)が6月12日、さいたまスーパーアリーナのリング上から、来春、現役を引退することを発表した。
7月16日のプロレスリング・ノア日本武道館大会から引退ロード『ファイナルカウントダウンシリーズ』をスタートさせ、各地でファンに最後の勇姿を見せた後、2023年の春までに引退試合を行う予定だ(試合日時、会場は未定)。
引退を決意した“プロレスの天才”を直撃した!
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1984年に新日本プロレスでデビューした武藤は、86年にアメリカから凱旋帰国した後、35年以上の長きにわたってトップで活躍してきたプロレス界の“顔”だ。ペイントレスラー、グレート・ムタとしての顔も持ち、今も国内外に多くのファンを持つ。それだけ
に、引退発表の反響は大きかったようだ。
「いろんな人から連絡をいただきましたよ。発表翌日はスポーツ新聞の一面にもなったしね。坂口(征二=80)さんからも10年ぶりくらいに電話をもらって、“おまえ、大谷(翔平)を差し置いて一面じゃないか”って言われた(笑)。大谷選手が(今季13号)ホームランを打った日に引退発表したからさ」
武藤は18年、長年、たび重なるケガで悩まされてきた膝に、人工関節を入れる手術を決断している。膝の状態は以前よりよくなったが、今年に入り、左股関節唇損傷で4か月間欠場。膝に加え、股関節のケガが深刻化したことで、ついにリングを降りる決断を下した。
「ホントのことを言うと、引退は去年の夏頃から考えていたんだよ。ノアのリーグ戦の最中に股関節の調子が悪くなってさ。そこからずっと調子が悪くて、今年の1月8日に横浜アリーナでやったノアVS新日本の対抗戦は、前日に痛み止めを打って、出てるからね。
■周りを見渡すと引退した多くの先輩たちは大変そう
本来、股関節は骨盤と大腿骨の間に軟骨があって、それがクッションの役目を果たしているんだけど、俺は長年、負荷を加えているから軟骨が削れちまって、奇形してるんだ。お笑い芸人の千原ジュニアが股関節を人工関節にするってニュースを見たけど、俺の場合、膝に続いて股関節まで人工関節にしたら、完全にプロレスはできない。だから、遅かれ早かれということなら、きっちりとゴールを決めようと思ったんだ。
俺も今年の12月で還暦。普通のサラリーマンなら定年を迎える年齢だから、老後の生活も考えるわけだ。周りを見渡すと、俺の尊敬する天龍(源一郎=72)さんをはじめ、引退した多くの先輩たちは激闘の代償として、車イスになったりと、大変そうなんだよ。まともに歩ける人はほとんどいなくて、同期の蝶野(正洋=58)も腰を痛めて杖をついているしね。
それプラス、俺に“引退”という言葉を考えさせたのは、大谷(晋二郎=49)の件も、やっぱり少なからず関係しているよね」
今年4月、武藤の新日本時代の後輩であり、プロレス団体・ZERO1のエースである大谷晋二郎が、試合中の事故で頸髄損傷の大ケガを負った。いまだ、首から下が動かせない状態だと報じられている。
「ああいうのを見たら、いつ自分が、そうなってもおかしくない年齢になってきているからさ。年を重ねると、筋力や反射神経が落ちて、思わぬアクシデントが起きる怖さも年々、感じるし、ただでさえ膝も股関節もかなり悪いわけだから。大きな事故が起こらないにしても、これ以上、悪くなったら、将来、家族に苦労をかけてしまうからね」
現在発売中の『週刊大衆』7月25・8月1日号では、武藤敬司の伝説の名勝負も多数紹介している。