空腹のあまり人肉を喰らう人も!史上最悪と呼ばれる江戸時代「天明の大飢饉」はどのようなものだったのか (2/2ページ)

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被害規模

天明の大飢饉による餓死者は30万人~50万人とも言われ、同時に起こった噴火、洪水などの天災で亡くなった方の人数を合わせると100万人を超えるとも。

1700年代の日本の人口は2800万人~2900万人と想定されており、大まかに計算しても30人に1人が亡くなっているこことが分かります。

田沼意次の政策

天明の大飢饉が起った当時、10代将軍徳川家治の老中として政治改革を取り仕切っていた田沼意次は、経済発展を目的とした「重商主義」行います。

農業を軽視した商業中心の田沼政策は農民の数を減らし、農作物の供給率を低下させる結果に。そんなときに連続して発生した天災によって、貯えのなかった多くの庶民は飢え苦しみ、最後には餓死したのです。

このことがきっかけで、田沼意次は1768年に老中を辞任させられました。

人肉を喰らった人も

天明4年、宿屋に1人の女性が訪ねてきて「こちらの宿で爺さんが亡くなったと聞きました。片股だけでも分けていただけませんか?

うちの爺さんも2~3日後には…すぐにお返しできると思います」という内容が記されているのは、八戸領(現在の青森県八戸市)の天明の大飢饉の様子を記録した「天明卯辰簗」。

さらに、著・杉田玄白「後見草」の中では人肉の味や食感など、より具体的な話が描かれています。

これから起こる富士山の噴火について

天明の大飢饉は、噴火による農作物への影響も大きかったようです。

近年では、「富士山の大噴火」も予想されています。

もし噴火した場合は、火山灰の影響で作物が枯れたり噴火の影響で交通経路が絶たれたりして、食料供給ができなくなる恐れもあるでしょう。

地震や大雨による大きな被害もたびたび起きていますし、私たちひとりひとりが飢饉や天災に備えた対策をすることも大切かもしれません。

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