7月豪雨で西日本46万人以上に避難指示…突然の大雨&ゲリラ豪雨で「死なない心得」

日刊大衆

画像はイメージです
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 日本列島を悪夢のような大雨が襲っている。

「7月26日、静岡県浜松市で、観測史上最多の1時間あたり78ミリの大雨が観測され、東海道新幹線が一時運休しました」(全国紙気象庁担当記者)

 被害は、これ以前からも頻繁に起こっており、

「16〜17日には、宮城県大崎市を中心に記録的な大雨に見舞われました。橋の崩落や農作物への影響で、県内の被害総額は115億円を超えると見られます。18〜19日には、山口から長崎にかけての5県で、線状降水帯が相次いで発生。西日本の46万人以上に避難指示が出ました」(前同)

 今や、どこに住もうと、大雨から逃れられない状況だ。そこで今回、命を守る心得を専門家に聞いた。

 まずは、事前の情報収集が大事だと強調するのは、災害危機管理アドバイザーの和田隆昌氏だ。

「自分の住まいが、大雨でどんな被害を受けやすいかを知っておくことです。傾斜地や背後に山の迫った場所では土砂災害、川沿いや海抜の低い地域では浸水のリスクが高まります。それに合わせて、対策も変わってくるでしょう」

 また、気象情報も積極的にチェックしたい。

「連続的に発生した積乱雲が、長時間にわたって大雨をもたらす“線状降水帯”は、予測技術が進んでいます。この6月から、気象庁は線状降水帯が発生する可能性を、半日〜6時間前に発表するようになりました」(前出の気象庁担当記者)

 一方、大雨には、一つの積乱雲が局地的に被害をもたらす「ゲリラ豪雨」もある。この予測は難しいといわれてきたが、防災・危機管理ジャーナリストの渡辺実氏は言う。

「『ウェザーニュース』など民間の気象予報会社には、積乱雲の接近を教えてくれるサービスがあります。事前にスマホの無料アプリをダウンロードし、自分の位置情報を知らせる設定にしておきましょう」

■避難する前に大切なこと

 大雨に見舞われることが分かっていれば、進んで外出する人はいないだろう。だが、在宅時に浸水に見舞われる可能性もある。

「道路が冠水するレベルの雨が続くと、排水できない雨水で地域全体が水没する“内水氾濫”が生じます。トイレや風呂場の排水口からの逆流を防ぐため、水のうなどを詰めておきましょう」(前出の和田氏)

 水のうは二重にしたゴミ袋に、半分ほど水を入れ、中の空気を抜き、口を結べばできる。では、避難はどのタイミングで行うべきか。

「自治体発表の防災気象情報の警戒レベルは、5段階あります。高齢者はレベル3で危険な場所からの避難が必要とされますが、避難の難しい夜から早朝にかけて雨が降り続く場合は、レベル2での避難も検討しましょう」(気象庁担当記者)

 避難する前に、避難場所が本当に安全かもチェックしておきたい。

「避難場所が土砂災害警戒区域内に設けられているケースもあります。また、避難場所への移動が間に合わないこともあるでしょう。そんな場合に備えて、自宅の近くに、もう一つ、身を守るための場所を設けておきましょう。丈夫な2階以上の建物がいいですね。地域によっては、マンションの外階段が開放されることもあります」(和田氏)

 避難場所への移動時には、ルートも重要だ。

「避難に自家用車を使う例も多いと思いますが、道路が冠水していると、ハンドルをコントロールできなくなり、脱輪や水没の危険性が高まります。徒歩での避難時も同様で、川沿いや低地を通らないルートを選びましょう」(前同)

 現在発売中の『週刊大衆』8月15日号を読んで、突然の大雨・ゲリラ豪雨に備えよう。

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