古典文学で描かれた「日本一有名な肝試し」とは (2/2ページ)
夜に実際の場所を辿ると、自分が平安時代から令和にタイムスリップしたような逆タイムスリップ感を味わえるという。
『大鏡』を読んだときは、三兄弟ともそれなりの距離を歩いたようなイメージを中野氏はしていたが、地図を見ながら実際に歩いてみたら「なんだそれ」と思うほど距離が短かったという。これも実際に道長の肝試しコースを歩いてみたからこそ、実感できることだろう。
本書を読むと、実は案外簡単に日本文学の古き良き闇を擬似体験できたり、再現できたりする。実際に行ってみたからこそ味わえる雰囲気があるだろう。まずは本書で疑似体験してみたら、よく知っている作品もより想像力豊かに楽しめるはずだ。
(T・N/新刊JP編集部)