朝の情報番組『めざまし8』（フジテレビ系）に8日、元大阪府知事で弁護士の橋下徹（53）が出演したものの世界平和統一家庭連合（旧統一教会）を“擁護”しているのではないかとして、お茶の間から批判の声が殺到している。

　旧統一教会は、2015年に現在の世界平和統一家庭連合に名称が変更されているが、1997年に名称変更の要望を一度却下されている。当時の文化庁宗務課長だった前川喜平氏（67）は、5日に行われた野党の合同ヒアリングで「宗務課の中で議論した結果、実態が変わっていないのに名前だけ変えることはできない。認証できないと伝え、『申請は出さないでください』という対応をした。相手も納得していたと記憶している」「認証することは社会的に、悪い影響が大きいという認識を持っていた」と説明した。

　こうした前川氏の発言を受け、橋下は「僕は前川さんの判断のほうが違法だと思ってます」と批判。国のルールとして“認証”と“許可”は違うため意図的に要望を却下するのは違法だと主張した上で、橋下は「『あぶない宗教団体は全部取り締まっていきますよ』なんて法律ができたら一体誰が判断するんですかね？」と私見を述べた。

　さらに長年「多額の献金要求」「霊感商法」「重大な訴訟問題」などが問題視されている旧統一教会について、橋本は「そういうことに対してはきちっと対処していくべき」と言いながら「それをひとくくりにして反カルトと認定してしまうのは、どうなんですか？」「（法律で決めるのは）危険だと思うんですよね。個別で対応していくことと、団体自体の存在を否定するのは別問題」と自論を展開した。

　橋下の一連の発言に対しネット上からは「橋下徹氏、またまためざまし8で前川氏を批判している。論点はそこじゃなくて名称変更に政治の圧力がかかったどうかだろう」「統一教会の高額献金要求や霊感商法と、明らかな反社団体問題にメスを入れることが急務なのに『宗教の自由』と論点すりかえでひどい」「ヤベーな、橋下徹がカルト宗教を擁護しとるで」といった批判の声が集まっている。

　橋本は、5日の『ゴゴスマ』（TBS系）、7日の『日曜報道 THE PRIME』（フジテレビ系）でも前川氏を批判していたが、国民が知りたいのは“問題のある団体”と認識していながらなぜ名称変更を認めたのか？ということと、そこにやはり何らかの癒着と忖度があったのではないか？ということ。それを橋本は前川氏を批判することで完全に話題をすり替えたことで視聴者は違和感を覚えたのかもしれない。見せかけは旧統一教会についての議論と前川批判だったが、結局は「統一教会擁護」と批判を浴びてしまった格好だ。